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武豊なら「失地回復」の可能性は十分にある? ジャパンCでリバティアイランドに次ぐ3番手濃厚も…よもやの敗戦に見えた「復活」への光明

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ドウデュース 撮影:Ruriko.I

 まさに想定外のアクシデントだったというほかない。

 イクイノックスが世界最強馬の実力をまざまざと見せつけた今年の天皇賞・秋(G1)だが、対抗1番手と期待されたドウデュース(牡4、栗東・友道康夫厩舎)は、4番手の好位から王者をマークする格好で追走したものの、最後の直線で伸びを欠き7着に敗れた。

 3月のドバイターフ(G1)では、直前に左前肢跛行が判明したため、無念の出走取消となったが、最終追い切りでは豪快なフットワークで迫力十分な走り。管理する友道調教師も「力を出せる」仕上がりと好感触を掴んでいたはずだ。

 しかし、負傷明けの一戦以上に影を落とすことになったのは、なんといってもデビューからずっとコンビを組み続けていた武豊騎手の降板かもしれない。

 打倒イクイノックスに燃える武豊騎手は、この日の東京5Rでブラックライズに騎乗して7着に敗れていたが、終了後に検量室前で同馬に右足を蹴られて負傷。本人曰く「みるみるうちに痛みと腫れが増していきました。歩けないですからね」と振り返るほどのダメージを負った結果、代役として白羽の矢が立った戸崎圭太騎手が急遽、乗り替わることになった。

 3日のJBCでクラシック(G1)のノットゥルノ、スプリント(G1)のリメイク、レディスクラシック(G1)のアイコンテーラーは、大事を取って乗り替わることになったが、幸い骨折はしていなかったようで、ジャパンC(G1)には間に合う見込みだ。

「ポジションもイクイノックスを見る形でした。思ったより少し前に行く形になったのですが、道中は少し力むような感じがあって、その部分が最後影響しました。もう少しリラックスさせてあげられればよかったなという感じです」

 敗戦をそう振り返った戸崎騎手のコメント通り、近走に比して前のポジションでイクイノックスをマークする格好だったが、リズムよく走れていたのかといわれると、そうでもない。

 また、友道師も「ゲートを出て少ししたところで躓いて、そこから噛んでしまって力んだ」「休み明けで本来の伸びを欠いた」「3頭併せの真ん中で競馬をするのも初めて」と敗因を分析。G1直前に武豊騎手からバトンを受け継いだ戸崎騎手が、大きなプレッシャーの中で精一杯騎乗したことに敬意を払うのはもちろんだが、それでも武豊騎手とのコンビで走るドウデュースを見たかったという想いを抱いたファンもいただろう。

 そしてそんな“たられば”さえ許されないほどの強さを見せたイクイノックスもまた素晴らしい馬だった。

よもやの敗戦に見えた「復活」への光明

 その一方で、今回のドウデュースが本来の実力を発揮していないなら、まだ失地回復への希望は残されている。好意的に解釈すれば、今年の天皇賞・秋は従来のレコードを0秒9も更新するような超ハイペース。並の馬なら追走するのが精一杯で、力みを見せる余裕すらなかったはずだ。

 休み明けを一度使われたことで息の持ちも変わってくる。イクイノックスVSドウデュース一色だった天皇賞・秋から、ジャパンCはおそらくイクイノックスVSリバティアイランドに注目が集まる一戦へと様変わりする。

 ドウデュースといえども3番手の評価に後退する可能性が高いとはいえ、ジャパンCの東京芝2400mは世代の頂点を極めた昨年の日本ダービー(G1)と同じ舞台。たった1回の凡走でレジェンドを背に復活を遂げるシーンを諦めるにはまだ早い。

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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