「59キロ」の日経新春杯勝利から1年…スルーセブンシーズも活躍で待望される「ドリームジャーニー後継」は7歳でも健在?
14日、京都競馬場で行われるハンデ重賞の日経新春杯(G2)は、実力拮抗で抜けた馬がいない混戦模様。トップハンデは斤量58kgのヒンドゥタイムズ、次点で57.5kgのサトノグランツとディアスティマが続く。最軽量の53kgまで5kg差がついているだけに、レース結果にも影響がありそうだ。
そんな日経新春杯を昨年勝ったのが、ヴェルトライゼンデ(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。トップハンデの斤量59kgを背負ったが、ジャパンC(G1)3着、日本ダービー(G1)3着の実績馬には問題なかったか。その実力を示す印象的な結果だった。
本馬はこの勝利をステップに、次走はG1初勝利を目指して大阪杯(G1)に転戦したが、9着と大敗。さらに屈腱炎が再発してしまい、全治9ヶ月の診断を受けて休養している。
昨年の宝塚記念(G1)や凱旋門賞(G1)で健闘したスルーセブンシーズの活躍を受けて、同じくドリームジャーニーを父に持つ彼の名前を思い出すファンも多かっただろう。「種牡馬入りして、なんとか血を残してほしい」というファンの声も聞かれた。
というのも、ドリームジャーニーの産駒は数少なく、スルーセブンシーズを含む2018年生まれは全14頭、ヴェルトライゼンデを含む2017年産に至っては3頭しかいない。この少数から重賞馬を輩出しただけに、1頭にかかる期待は大きくなる。
また、ドリームジャーニーは種牡馬登録こそ続けているが、事故による骨折も経験したためか、近年は種付けは行われていない。父の直系をつなぐ意味でも、牡馬の稼ぎ頭にして兄弟にも重賞馬がいるヴェルトライゼンデには、より大きな期待が寄せられるのだろう。
「ドリームジャーニー後継」は7歳でも健在?
7歳で屈腱炎となると「引退」の二文字も思い浮かぶが、まだ希望はある。ドリームジャーニー産駒には、大ベテランのトゥラヴェスーラ(牡9歳、栗東・高橋康之厩舎)もいる。前走の京阪杯(G3)でもハナ差4着と健闘した同馬は、初の重賞勝利に向けて、次走はシルクロードS(G3)を予定している。
祖父にあたるステイゴールドの血筋は、孫の代でも息の長い活躍が目立つ。祖父がG1初勝利を飾ったのは7歳時の香港ヴァーズ(G1)なので、7歳のヴェルトライゼンデにもまだG1勝ちのチャンスは残されている。
また、不治の病とも言われる屈腱炎の再発は重いが、以前は1年4ヶ月の休養明けながら鳴尾記念(G3)で重賞を勝利。「JRA史上最長間隔での平地重賞V」を果たした実績もある。
昨年4月に全治9ヶ月と発表され、現在は年が明けて1月、もうじき続報があるかもしれない。念願のG1制覇を目指すヴェルトライゼンデの復活を待ちたい。
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