「遅れてきた大器」が衝撃の末脚でデビュー戦5馬身差の圧勝劇!「非常に能力が高い」B.ムルザバエフも素質を絶賛、三冠レース最終戦で面白い存在に?
24日、中京3Rに行われた3歳未勝利(ダート1800m)は、これが初出走だった4番人気シャンパンポップ(牡3歳、栗東・武幸四郎厩舎)が最後の直線で豪脚を披露。2着に5馬身差をつけて初戦白星を飾った。
シャンパンポップは父キズナ、母が2016年のブリーダーズCジュヴェナイルフィリーズ(G1)を制した米国2歳牝馬チャンピオンのシャンパンルーム。一昨年セレクトセールにおいて6380万円(税込)で取引された期待の良血だ。
ただデビューが遅くなり今回は既走馬が相手。しかも前走タイム差なしの2着だった川田将雅騎手×中内田充正厩舎のケンジョーが1番人気、同じく前走2着で先月のフェブラリーS(G1)2着ガイアフォースと同じ長岡禎仁騎手×杉山晴紀厩舎のガーデンカメリアが2番人気と好メンバーも揃っていたことで、シャンパンポップは単勝10.8倍に留まっていた。
スタートはそこまで速くなかったシャンパンポップだが、鞍上のB.ムルザバエフ騎手が気合をつけて先行集団に取り付く。「1コーナーでキックバックを受けて失速したので、距離ロスはあっても外をリズムよく走らせようと思った」と同騎手が振り返った通り、道中は終始外々を通って最後の直線を迎える。
4コーナーでもかなり大外を回ったが、直線でエンジンが掛かると川田騎手のケンジョーを並ぶまもなく抜き去る。残り100m付近で逃げ馬をとらえて先頭に立つと、その後も勢いは衰えず終わってみれば5馬身差の大楽勝だった。
「いやぁ、これは強い競馬でした。シャンパンポップがマークした上がり3ハロン35秒2は2位のそれを1秒3も上回っていましたので、早い話このクラスではモノが違いましたね。
546キロの馬体はまだ余裕がありそうでしたので、ここを叩かれての上積みも見込めるでしょう。昇級後も即通用はもちろん、馬群の中での競馬もこなせれば相当の出世が期待できそうです」(競馬誌ライター)
三冠レース最終戦で面白い存在に?
強烈な末脚でデビュー勝ちを決めたシャンパンポップにはSNSやネット掲示板でもレース後「中京で大外を回して余裕の差し切りはさすがに震えた」「新しいダートの怪物の予感」「レモンポップの次はシャンパンポップか」「何とか3歳ダート三冠に間に合わないか」といった期待の声が寄せられていた。
「まだ初勝利を挙げたばかりなので6月の東京ダービー(G1)は微妙なところですが、今後順調なら10月に開催される3歳ダート三冠の最終戦、ジャパンダートクラシック(G1)に向けて面白い存在となるかもしれませんね。
また、今回手綱を取ったムルザバエフ騎手は短期免許が来月14日までのため、帰国後はどの騎手が手綱を握ることとなるか注目してみるのも面白いかもしれません」(同)
そのムルザバエフ騎手もレース後「返し馬からいい馬だと感じていた」「非常に能力が高いです」とシャンパンポップの素質を絶賛。次は他の騎手に手綱を譲る可能性が高いだけに、ドイツのトップジョッキーにとっても後ろ髪を引かれる思いかもしれない。
既走馬相手のデビュー戦で、強烈なインパクトを残したシャンパンポップ。遅れてきた大器の次走を楽しみに待ちたい。
PICK UP
Ranking
23:30更新- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
関連記事
「種牡馬の墓場」で花開いた快速の血…サクラバクシンオーの父としても知られるサクラユタカオーの蹄跡【競馬クロニクル 第48回】
【桜花賞】「因縁」川田将雅からの乗り替わりで初G1制覇チャンス到来!? 節目のデビュー10年目を迎えた成長株が「大物」とコンビ想定
三浦皇成「何もできなかった」絶望の34.6秒…【皐月賞】「無傷の3連勝」シックスペンスに期待と不安?テーオーロイヤルに安藤勝己氏が「辛口」の持論展開!?【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
【皐月賞】「遅れてきた超大物」シックスペンスの出走は未確定?国枝師の願いは叶うのか…楽勝でも「ルメール争奪戦」を避けられない裏事情
「6戦5勝」の怪物候補が大阪杯(G1)除外危機!? 主戦・川田将雅不在の「代打」にも見限られて崖っぷち…