【桜花賞】「因縁」川田将雅からの乗り替わりで初G1制覇チャンス到来!? 節目のデビュー10年目を迎えた成長株が「大物」とコンビ想定
「今年こそはG1を勝ちたいです」
1月中旬から今月3日にかけて開催された小倉開催で17勝を挙げてリーディングを獲得。ウイナーズサークルで行われたインタビューの最後をそう締めくくったのが鮫島克駿騎手だ。
先週終了時点で25勝をマークし、全国リーディングでも6位につけるなど好調の同騎手。現在27歳の成長株だが、ここまでG1のタイトルは手にしたことがなく、昨年の天皇賞・春(G1)を制したジャスティンパレスやスプリンターズS(G1)覇者ママコチャなど、かつてのお手馬が乗り替わりでG1馬となるシーンも目立っている。
その最たる例が昨年のジャンタルマンタルだろう。鮫島駿騎手は同馬とのコンビで新馬、デイリー杯2歳S(G2)を連勝。「この馬と必ず大きいところを獲る気持ち」「この馬に合わせて自分もしっかり成長したい」と、重賞を勝った後にはビッグタイトルも見据えるようなコメントを残していた。
しかし、続く朝日杯フューチュリティS(G1)では川田将雅騎手にスイッチ。同馬は2着に1馬身1/4差をつけて無傷の3連勝でG1馬に輝いている。
「鮫島駿騎手もほとんどノーミスだっただけに、悔しい乗り替わりだったことは想像に難くありません。当時はファンの間でも賛否両論が聞かれましたね。
またジャンタルマンタルは先月の共同通信杯(G3)2着を挟んで、引き続き川田騎手とのコンビで皐月賞(G1)に進むことがすでに発表されています」(競馬誌ライター)
桜花賞(G1)では「大物」とのコンビ想定も
昨年暮れはそんな苦い経験も味わった鮫島駿騎手だが、来月7日に開催される牝馬クラシック第一弾の桜花賞(G1)では大物への騎乗も想定されている。
それがボンドガール(牝3歳、美浦・手塚貴久厩舎)である。
一昨年の日本ダービー(G1)で1番人気に推されたダノンベルーガの半妹となる同馬は、6月の新馬戦を1分34秒6の好タイムで快勝。ちなみにこのレースは2着が後にアルテミスS(G3)を勝利するチェルヴィニア、3着が3連勝で京王杯2歳S(G2)を制し阪神ジュベナイルF(G1)でも3着のコラソンビート、さらに6着が10日のアネモネS(L)を制したキャットファイトであった。
ハイレベルの一戦を勝ち上がったボンドガールは2戦目の前走・サウジアラビアロイヤルC(G3)こそゴンバデカーブースの後塵を拝し2着に敗れたものの、3着に退けたシュトラウスは次戦で出世レースとして知られる東京スポーツ杯2歳S(G2)を完勝しているのだから、評価を落とす必要はほとんど無いだろう。
その後、阪神JFを目指していたものの打撲の影響で回避。そのため桜花賞は昨年10月以来の一戦となるが、上位人気になることが予想されるチェルヴィニアやコラソンビートを初戦でまとめて負かしていることを考えると、ここでも通用して不思議ではないポテンシャルを秘めている。
「鮫島駿騎手、これはいい馬が回ってきそうですね。ちなみにボンドガールの前走で手綱を取っていたのが、川田騎手なんですよ。
朝日杯FSではジャンタルマンタルが川田騎手に乗り替わりでG1馬となりましたが、今度は逆に川田騎手から乗り替わりとなるボンドガールで鮫島駿騎手が初G1制覇のチャンスを手繰り寄せるかもしれませんよ」(同)
鮫島駿騎手はシュトルーヴェに騎乗した23日の日経賞(G2)で、今年の初重賞勝利。節目のデビュー10年目となる今年、念願の初G1制覇はあるか。ちなみにボンドガールは賞金的に抽選となる可能性もあるだけに、まずは同騎手とのコンビで無事に出走を確定させてくれることを期待したい。
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