JRA「完全敗北」で”影の王”の傀儡に? エージェント制度の改革「大失敗」 により、騎手は技より政治の”暗黒時代”突入か
JRAの公式HPでは馬券購入だけでなく「他人からの譲渡も禁止する」ことが明文化されているが、兼業エージェントの”本業”である「記者としての予想」は民間企業の業務となる以上、取り締まりの範囲外。管理の限界は目に見えている。穴だらけの杜撰な決定であり、JRAの「公正競馬を遵守した一応のポーズ」という見方をされても致し方がない状況だ。
次に[2]に関しては、すなわち馬主やオーナーブリーダーの牧場で働く関係者などがエージェントになることを禁止したというもの。
例えば、今回の一連の動きを受け、関東の丸田騎手は専業エージェントの町田周平氏と契約したが、町田氏は以前トウショウ牧場に勤めていた。町田氏のケースは、牧場が閉鎖になったことを受けてのエージェント転身なので問題ない。だが、仮にトウショウ牧場が健在で、町田氏がそのまま兼業エージェントになった場合はアウトとなる。
つまり、この決定はエージェントになれる条件がさらに限定化されたことになる。だが、この決定で得をするのが、「どういった人々」なのかは述べるまでもないだろう。
さらにJRAは当初掲げていた兼業エージェントの担当人数「騎手3人+若手1人」の縮小だけでなく、兼業エージェントを廃止する方針自体をも白紙に戻している。つまり、当初の改革を完全に放棄し、あまり意味が感じられない[1][2]の方針を打ち出したというわけだ。
今春までは順調に見えたJRA主導の「エージェント改革」だったが、一体この約半年間で何が起きたのか……あまりにもお茶を濁したような”妥協案”に唖然とするばかりだ。
「確かに蛯名騎手やヨコノリ騎手の後押しもあって、当初は上手く行きかけていた改革ですが、それも関東までの話。その後は当然、関西にも話が行ったわけですが、そこで関東の反対組も含めた兼業エージェントや現役騎手から猛反発があったようです。
一応名前は伏せますが、『エージェント制度の申し子』と言われている関西の”F騎手”は『兼業の人にやってもらわないと、自分だけは成り立たない』と声を大にしていた模様。もちろん、エージェント制度が充実した今の競馬界しか知らない若手の声を代弁した意見でしょうが、そういった現場の切実な事情もあったとか。
JRAは9月にもエージェントや騎手を集めて説明会を行ったそうですが、そこでも猛反発に遭い、結局完全に押し返される形で今回の発表に至ったようです」(競馬記者)
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