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JRA天皇賞・春(G1)エタリオウの「扱い」が鍵? 「最強コンビ」桃井はること楠原安里梨が占う平成最後の聖戦

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桃井はるこ:クリンチャーか~。私は来年なら”買い”だと思っていました。

 おっしゃる通り、クリンチャーは海外帰りで調子を落としています。調教はともかく、前走の日経賞(G2)は7着。この走りを見ても、まだ本調子には程遠いと思いました。

 そして先週、京都競馬場で開催されたマイラーズCは、出走馬が軒並み上がり32秒台を叩き出す、高速馬場での決着。なので、今週開催される天皇賞・春も例年に比べて、時計が出やすい馬場で行われるんじゃないかと考えているんです。そうなると、凱旋門賞に挑戦するくらいふわふわとした馬場を得意とするクリンチャーには厳しいんじゃないかな。

楠原安里梨:高速馬場は気になりました。でも、クリンチャーも2年前の皐月賞で4着に入った経験もあるので、それはさほど苦にしないと思うんです!!

――白熱してきましたね。桃井さんの本命は、高速馬場にも対応できる1頭なのでしょうか? 

桃井はるこ:私はカフジプリンス(牡6歳、栗東・矢作芳人厩舎)です。思い切って本命にします。中谷雄太騎手、頑張れ! G1初制覇だ!!

 1年以上休んでいましたが、今年の2月に復帰して、すでに3戦しています。故障は完璧に癒えたとみていいでしょう。そして、前走の阪神大賞典(G2)では2着と好走。勝ち馬のシャケトラには5馬身差つけられたものの、それでも強く見えました。

 同馬はハーツクライ産駒。この産駒は天皇賞・春を得意としていて、さらに”オトナの馬”が走る傾向があり、6歳のカフジプリンスは今まさに強さのピークを迎えている気がします。それに母父シンボリクリスエスで、母方にはボールドルーラー系を内包。長距離もこなせる血統です。

 今回は天皇陛下が御退位し、皇太子殿下の御即位が行われます。つまり皇太子=プリンスが御即位。これがサインなのではないかと。

楠原安里梨:ハーツクライ産駒はここと相性が良いと思います。ただカフジプリンスは、「阪神競馬場の」長距離向きではないでしょうか。

 前走は2着に入りましたが、あまりタイムはよくなかったんですよね。なので、今回は厳しいのではないかと。雨が降り、馬場が渋ってくれれば、ありだったんですが……。

――では楠原さんの2番手は?

楠原安里梨:フィエールマン(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎)です。

 この馬には3200メートルの長丁場があっています。そして調教での動きがいい。1週前追い切りは3頭併せで、僚馬2頭を3馬身突き放してゴール。これはさすがだと思いました。

 勝った菊花賞はスローペースで展開が向き、位置取りもバッチリでした。今回は前に行くと思われる馬がたくさんいるので、桃井さんが話したようにスローペースにはならないでしょう。その中で、C.ルメール騎手がどういう競馬をしてくれるのか楽しみです。ノーザンファーム天栄仕上げなのもいいですね。

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