JRA「劣勢」美浦新人が初勝利。「努力に勝る天才なし」で世代のトップも夢じゃない?
3月にJRAデビューを果たした「新人騎手」たち。斎藤誠調教師を父に持つ斎藤新騎手が、新人騎手一番乗りを決めると、亀田温心騎手ら栗東所属の騎手たちがそれに続いた。
その一方、美浦の厩舎に所属している10代騎手たちは苦戦が続いていたが、7日の中山競馬場12R(4歳上1000万、ダ1200メートル)にて、大塚海渡騎手がリモンディ(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎)で待望の初勝利を記録。2番手追走から最後の直線で抜け出すと、後続の猛追をクビ差しのいで、関東の新人騎手1番乗りを決めた。
自厩舎の馬で勝利した大塚騎手はレース後、「先生や厩舎スタッフの方々、馬主の方などたくさんの方々に感謝したいです」「先生や厩舎スタッフの方々が声を掛けて下さったのが励みになって、このレースに自信を持って乗れた」など支えてくれた周囲の人々に感謝の言葉を述べた。そして、「一戦一戦全力で騎乗し、その中で自分も成長したい。いずれは日本を代表するような騎手になれるように頑張りたい」と、力強く目標を語っている。
「デビューから1カ月が経ち、東西に所属する新人騎手たちには明確な差が出てきましたね。これは東西の気風の違いも影響しています。関西には『とりあえず3キロ減があるし、どんなものか乗せてみよう』という気質があるので、若手にもチャンスがあります。ところが関東は、『有力馬に乗せて失敗したら目も当てられない。上手なのがわかってから乗せればいい』という考えの方が多い。そのため、関東は関西に比べて『育成意識』が希薄なんていわれています。