JRA浜中俊「2年ぶり復活」勢いそのままNHKマイルC(G1)イベリス逃げ切り? 姉の分まで……

 令和初のG1レース、NHKマイルC(G1、芝1600メートル)が迫ってきた。アーリントンC(G3、芝1600メートル)を逃げ切って優勝したイベリス(牝3歳、角田晃一厩舎)について検討する。

 角田晃一厩舎は今週、G1レースに2頭を送り出す。1頭はケンタッキーダービー(G1、ダート2000メートル)のマスターフェンサー。こちらは日本時間で5日の朝7時50分発走予定。マスターフェンサーはさすがに苦戦が予想されるが、NHKマイルCに出走するイベリスはどうだろうか。

 アーリントンCは12番人気という低評価だった。1200メートルの未勝利戦とさざんか賞(500万下)を連勝、距離を伸ばした1400メートルのフィリーズレビュー(G2)では4着に好走した。しかし、マイル戦は距離が長いと見られたのだ。アーリントンCでマイル戦を克服したにも関わらずNHKマイルCでも人気はなさそうだ。2着、3着になってくれればおいしい馬券になる。

「イベリスのアーリントンC勝ちはフロック視もされているようですが、価値の高い逃げ切りだったと見ることもできます。2着のカテドラルは最後方からの追い込み。3着のトオヤリトセイトと4着のニシノカツナリも4角11番手あたりから差してきました。差し、追い込み馬の猛追をしのいだわけですから強い勝ち方でした。ここでも逃げ粘って馬券圏内があるかもしれませんよ」(競馬記者)

 今回のメンバー中、前走で逃げたのは桜花賞(G1、芝1600メートル)で6着だったプールヴィルとニュージーランドT(G2、芝1600メートル)を逃げ切ったワイドファラオ。プールヴィルは桜花賞で大外18番だったため逃げたが、ここでは逃げないだろう。ワイドファラオは4戦中3戦で逃げている。イベリスはワイドファラオを制して逃げられるのだろうか。

「ワイドファラオ陣営は『控えても問題はない』と逃げにこだわっていません。桜花賞を4角で先頭に立って押し切ったグランアレグリアを意識してのことでしょう。しかし、イベリス陣営には逃げなければいけない理由があります。

 3走前のさざんか賞では初めて浜中俊騎手が騎乗、初めて逃げて3馬身差の圧勝を演じました。2走前のフィリーズレビューでは控える競馬をしています。逃げなかったのは、浜中騎手が『調教師とは無理に行くことなく行く馬を行かせて控える競馬を、と話していて、3番手で競馬をしました』とコメントしているように陣営の作戦でした。ところが直線で先頭に抜け出したものの、プールヴィルとノーワンに差される惜しい競馬。逃げていれば結果は違っていたように見えました。

 このような経緯で陣営はアーリントンCでの逃げを決断、見事に優勝しました。浜中騎手はNHKマイルCでも『行きっぷりや反応が違うので、ハナに行けるならハナへ』と逃げ宣言をしています。他馬は人気のグランアレグリアとアドマイヤマーズの動きを見ながら競馬をするでしょうから、イベリスは楽に逃げられそうです」(同)

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