【NHKマイルC(G1)結果】M.デムーロ意地の復活勝利に「もう最高!」2歳王者アドマイヤマーズ大激戦を制す! グランアレグリアC.ルメール騎手は降着処分
「ありがとうございます! いやもう最高! 素晴らしい馬です」
5日に東京競馬場で行われたNHKマイルC(G1)は、2番人気のアドマイヤマーズ(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)が優勝。レース後、鞍上のM.デムーロ騎手が喜びを爆発させた。
昨年は12月にG1を3勝するなど重賞15勝を上げたデムーロ騎手だったが、今年は1月に日経新春杯(G2)を勝って以来、勝利なし。大レースで無類の勝負強さを見せつけていた仕事人が、とにかく苦しみ続けた。
特に3歳路線ではアドマイヤマーズとサートゥルナーリアという2頭の2歳王者の主戦を務めながら、年明けにはサートゥルナーリア陣営がC.ルメール騎手との新コンビを発表。皐月賞(G1)はデムーロ騎手にとって負けられない戦いだったが、元相棒のサートゥルナーリアに勝たれてしまう屈辱の結果だった。
だからこそ今回のNHKマイルCは、デムーロ騎手とアドマイヤマーズにとって崖っぷちの一戦だった。最大のライバルは桜花賞馬グランアレグリア。そして、鞍上のルメール騎手。昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)で負かした相手だったが、評価は大きく逆転していた。
迎えた最後の直線は、まさにデムーロ騎手の気迫が感じられる激しい攻防となった。
内から外にヨレたグランアレグリア、そこにアドマイヤマーズが馬体を併せに行こうとするが、間に川田将雅騎手のダノンチェイサーが割って入る。上位1、2、3番人気による激しいデッドヒートは、アドマイヤマーズの最大の武器である「闘争心」に激しい火を付けた。
「勝ちたい気持ちが、すごく大きい。本当に良い馬」
レース後、デムーロ騎手がそう興奮気味に話した通り、これこそがアドマイヤマーズの待ち望んだ展開だ。好敵手を力でねじ伏せると、さらにもう一伸び。ケイデンスコールやカテドラルの追撃を振り切り、先頭でゴールした。
「他の馬を見ながら行こうと思っていたけど、思ったより後ろになった。1600mでは負けたことがない。さすがいい馬だね!」
そう喜びを爆発させたデムーロ騎手に対して、4位入線したグランアレグリアのルメール騎手はダノンチェイサーの走行を妨害したとして5着に降着。JRA騎手として活躍する外国人2人の明暗が大きく分かれる結果となった。