JRA安田記念(G1)「遅咲き」グアンチャーレの不気味さ。「マイル得意」松岡正海に秘策?
2日(日)に開催される安田記念(G1、芝1600メートル)は、7頭のG1馬が集結し、豪華な1戦になると予想されている。実績馬が集まったこの1戦で、穴人気しそうなのが遅咲きのグァンチャーレ(牡7歳、栗東・北出成人厩舎)だ。
2013年の北海道サマーセールで、210万円という安値で落札されたグァンチャーレ。期待薄だと思われていたものの、デビュー翌年に武豊騎手とともにシンザン記念(G3、芝1600メートル)で重賞初制覇を達成するなど活躍。その後、NHKマイルC(G1、12着)と日本ダービー(G1、8着)とG1競走にも出走した。
しかし、そこからが続かない。OP戦で勝ちきれない競馬を続け、降級も経験。しばらくしてOPクラスに復帰を果たすものの、その後も勝ち味に遅く、勝利まではあと一歩という歯がゆい状況が続いていた。
それでも陣営は辛抱強く使い続けた。するとグァンチャーレは昨年のスワンS(G2、芝1400メートル)で3着と久々に重賞で馬券圏内に入ると、続くキャピタルS(OP、芝1600メートル)では、後の京王杯スプリングC勝ち馬タワーオブロンドンをクビ差で退けて、約2年ぶりの白星。陣営の粘りが実った瞬間だった。
今年初戦の京都金杯(G3、芝1600メートル)では6着に終わったものの、洛陽S(L、芝1600メートル)を勝利。向かった読売マイラーズカップ(G2、芝1600メートル)では逃げて、勝ったダノンプレミアムに0.2秒差の2着と好走してみせた。
「グァンチャーレは晩成傾向が強いといわれるスクリーンヒーロー産駒です。長らくくすぶっていましたが、ようやく本格化してきたのではないでしょうか。
安田記念は過去5年で、3着以内馬15頭のうち、4歳馬が4頭、5歳馬が2頭、そして6歳以上の馬は9頭も入っています。波乱が多いことで知られるレースですし、勢いがあるグァンチャーレがその立役者になる可能性はありますよ」(競馬記者)