【クイーンS(G3)展望】JRA川田将雅ミッキーチャームに素質牝馬が襲い掛かる! 秋G1を見据えたハイレベル激突
いよいよ札幌競馬がスタートする。開幕週の重賞レースは恒例のクイーンS(G3、芝1800メートル)。この2年はアエロリット、ディアドラという名牝が優勝している。今年はどうなるのだろうか。レースを展望する。
優勝候補は4歳馬のミッキーチャーム(牝4歳、栗東・中内田充正厩舎)。同馬に同世代の上がり馬たちがどこまで迫れるのか、あるいは逆転できるのかがクイーンSの見どころと言っていいだろう。
ミッキーチャームは昨年の夏、3連勝して秋華賞(G1、芝2000メートル)に臨む。果敢に逃げてアーモンドアイから1馬身半差の2着を確保して同世代のトップランクに躍り出た。その後、阪神牝馬S(G2、芝1600メートル)で重賞初制覇を飾るが、その前後の中山牝馬S(G3、芝1800メートル)とヴィクトリアM(G1、芝1600メートル)では惨敗している、どうして負けてしまったのだろうか。
川田将雅騎手は中山牝馬Sの敗因を「性格の難しいタイプ。きょうは輸送が大きく影響したと思います」としている。そして、阪神牝馬S優勝後、次のヴィクトリアMに臨むにあたって「東京のG1は輸送が心配ですから手放しで『次も』とは言えません」とコメントした。最大のウィークポイントは長距離輸送による入れ込みだ。
クイーンSは札幌の滞在競馬になるので輸送は必要ない。ならばミッキーチャームは思う存分持てる力を発揮できる。ましてや昨年の3連勝は未勝利戦と500万下が函館、1000万下特別が札幌での勝利であり、いずれも距離は1800メートルだった。洋芝にも距離にも問題はない。ここは秋の飛躍に向けた1つの通過点だ。