JRA札幌記念(G2)「復活」ブラストワンピースが快勝! 凱旋門賞へ川田騎手「日本の代表として」フィエールマンは連対100%途絶える
18日、札幌競馬場で行われた札幌記念(G2)は、川田将雅騎手の3番人気ブラストワンピース(牡4歳、美浦・大竹正博厩舎)が復活。昨年の最優秀3歳牡馬が、秋の凱旋門賞(仏G1)に向けて、大きな弾みをつけた。
昨年のグランプリホースが、ついに「答え」を出した。
史上稀に見る好メンバーに、3万人を超える大観衆が詰めかけた札幌記念。14頭立てで行われたレースは、好スタートから勢い良く飛び出したエイシンティンクルがハナを切る展開。前が止まりにくい馬場コンディションを考慮して、サングレーザーやワグネリアンも早めの競馬。一方のフィエールマンは後方、それを見るような形でブラストワンピースも続いた。
エイシンティンクルが軽快に飛ばし、1000m通過タイムは59.9秒。ただ、大きく離れた後続に関しては、そこまで速いペースではなかった。
そういった中、川田騎手が「この枠になった時点でイヤなイメージがあった」と振り返る1枠1番のブラストワンピースは、終始内に包まれる苦しいポジション。だが、好位を追走していたワグネリアンが早めに動いたことで、レースが活性化し進路が生まれた。
最後の直線に入り、エイシンティンクルを交わしてサングレーザーが先頭に。ワグネリアンがそれに食い下がるが、その直後から馬群を縫ってきたブラストワンピースが粘るサングレーザーをクビ差捉えてゴール。外から追い上げたフィエールマンは3着に敗れ、デビューからの連続連対が途絶える結果となった。
「久々に本来のブラストワンピースを見たという印象です。春は連続して1番人気を裏切るなど期待に応えられませんでしたが、緩さが目立った前走の目黒記念(G2)と比較して、この日は雲泥の差。凱旋門賞挑戦を前にして、陣営としても『これでダメだったら……』という思いはあったと思います。
初めて3着に敗れたフィエールマンですが、前走で3200mの天皇賞・春(G1)を使ったこともあって、位置取りが後ろになり過ぎたのが痛かったですね。ただ、本番は先ですし、この日はあまり無理をしていない内容。敗れはしましたが、試走としては、上々の結果ではないでしょうか。
この日は札幌5Rの新馬戦で、同じ大竹厩舎×川田騎手の妹ホウオウピースフルが快勝したこともあって、お兄さんのブラストワンピースとしても負けられないレースだったと思います(笑)」(競馬記者)
この日、ブラストワンピースと初コンビで、いきなり結果を出した川田騎手は「何とか道をつくりたかったんですが、ちょっと狭くなりました。ワグネリアンが動いてくれて、バラけてくれたのは良かった」とレースを冷静に分析。
最後に「結果を出せて良かったです。この結果を持って凱旋門賞へ、日本の代表として行ければいいですね」と秋の世界挑戦へ思いを馳せた。