武豊マテラスカイ「米BCスプリントへ」ドバイ激走で期待は膨らむ?
前走セントウルS(G2)で7着に敗れたマテラスカイ(牡5 栗東・森秀行厩舎)が、11月に開催される米G1・BCスプリント挑戦に向け、来月23日に出国することがわかった。
武豊騎手の「芝適性」進言により、約3年ぶりの芝挑戦となったマテラスカイ。敗れはしたが果敢にハナを奪い、そのスピードは見せた。次がどこに行くかが注目されていたが、以前からいわれていた「米G1挑戦」が、いよいよ現実となりそうである。
重賞はわずか1勝だが、スプリント戦では非常に好走率が高いマテラスカイ。とりわけ強調すべきは、2年連続のドバイ挑戦で5着,2着と一定の走りを見せられている点だろう。
特に今年のゴールデンシャヒーン(G1)では、米国の強豪エックスワイジェットに食い下がり堂々の2着。父が米国馬スパイツタウンという「マル外」ということもあって「日本よりも走りがいい」と評価は決して低くない。
ちなみにスパイツタウンは2004年のBCスプリント覇者。今回、日本の競走馬として息子マテラスカイが挑戦ということで、やはり期待が大きい。
「スプリントに限らず、日本とアメリカのダートはそもそもスピードが違います。序盤から飛ばして脱落式になっていくレーススタイルも、隊列を組むような日本競馬とは違いますね。このスピード差が米国挑戦する日本馬にとって大きな障害となるわけですが、マテラスカイは米一線級の馬とドバイでガチンコ勝負を展開できましたからね。そうした実績面では期待ができると思います」(競馬ライター)
仏の凱旋門賞と並んで、主戦の武豊騎手が「勝ちたい」と何度となく口にしているBC。無論ハードルは非常に高いが、ドバイでの激走を見ると、もしかしたら……という気持ちにもなってくる。
高野正貴助手は「レース後も特に大きな影響はなく、米国に向けてやっていきます」と順調さをアピール。10月17日には美浦トレセンで検疫を受ける予定だ。