岩田康誠騎手、ついに「年間重賞未勝利」……消えた「積極騎乗」と「有力馬集まらず」の悪循環
岩田康誠騎手が、ついに1年間「重賞未勝利」となってしまった。
3日の札幌2歳Sでアドマイヤウィナーに騎乗した岩田騎手だったが、中団から最後の直線で伸びを見せるも3着。4日日曜の重賞騎乗がなかったため、1年間重賞勝利なし、となってしまった。
最後に勝ったのは昨年の小倉2歳Sだが、勝利馬のシュウジは現在もスプリント路線の有力馬の1頭として活躍。岩田騎手で今年の函館SSをハナ差2着としたが、岩田騎手としてみればここで勝利できなかったことが本当に痛かった。
昨年まではゴールドシップやアドマイヤデウス、ラブリーデイやウリウリにも騎乗し重賞を勝ちまくっていた岩田騎手。これほど突然勝てなくなるというのもめずらしい話だ。今年もヌーヴォレコルトなどに騎乗しチャンスはあったが、ことごとくチャンスを活かせなかった印象で、運にも見放されているのかもしれない。僅差の2着が多いという点からも、やはり「運」という部分も大きいのではないか。
「運という面もあるでしょうが、やはり以前に見られた、強引と言えるほどの積極性が完全にナリをひそめてしまったのが最大の原因でしょう。闘争心あふれる騎乗は岩田騎手のトレードマークでしたが、一方で『危険だ』と批判も非常に多かっただけに、反省したことでスタイルが変わってしまったのかもしれません。自身が地方から移籍してからがそうだったように、C.ルメール、M.デムーロという2人の外国人騎手が通年で滞在し、クラシック路線のお手馬が行ってしまったことも大きい。複合的な要因があるのでは」(競馬記者)
2012年にG1競走6勝を挙げた際には「武豊を超える」とまで言われていた岩田騎手だが、今はその雰囲気はどこにもない。唯一の救いは、それでもリーディング7位(55勝)にいることだろうか。