超高額賞金『2016ドバイWCD諸競走』展望――ドゥラメンテら日本馬の世界制覇を阻む最強外国勢
『ドバイターフ(G1)』
芝1800m 1着賞金 360万ドル(約4億3200万円)
【日本馬】
・リアルスティール
昨年の皐月賞(G1)と菊花賞(G1)の2着馬。高い資質を評価されながらも、ドゥラメンテら同世代のライバルに勝ち切れない状況が続いている。年明け初戦の中山記念ではドゥラメンテだけでなく、同世代のアンビシャスにも後塵を拝し3着。今回は鞍上にムーア騎手を迎え、G1初制覇を海外で狙う。出走を予定していた10連勝中の「世界最強マイラー」ソロウ(仏)の回避により、さらにチャンスは広がったと見ていいだろう。
『アルクオーツスプリント(G1)』
芝直1000m 1着賞金 100万ドル(約1億2000万円)
【日本馬】
・ベルカント
昨年のサマースプリント王者。まだG1勝ちこそないが、本番と同じ芝直1000mという意味では昨夏のアイビスサマーダッシュ(G3)で2馬身差の完勝と強い競馬。1200mより、むしろ1000mの方が適性は高いのではないかと思わせるレースぶりだった。実績では劣るかもしれないが、楽しみを抱かせる一頭であることに間違いない。鞍上は武豊。
『UAEダービー(G2)』
ダート1900m 1着賞金 100万ドル(約1億2000万円)
【日本馬】
・ラニ、ユウチェンジ、オンザロックスの3頭が出走を予定しているが、正直に述べると何故招待されたのかが理解できないレベルの馬ばかり。目立つ戦績は芝重賞での掲示板程度で、とても現3歳世代のトップクラスとは言えない。しかし、ドバイのダートという環境で思わぬ激走があるかもしれない。G2とはいえ、勝てば日本のG1以上の賞金額。渾身の走りを期待したい。
『ドバイゴールドカップ(G2)』
芝3200m 1着賞金 60万ドル(約7200万円)
【日本馬】
・ネオブラックダイヤ
重賞勝ちこそないが、昨年の天皇賞・春(G1)で5着と健闘したステイヤー。他にもダイヤモンドS(G3)やステイヤーズS(G2)でも5着した経験あるなど、3000m長のレースでは安定した力を発揮している。乗り慣れた秋山騎手と共に、ここでも堅実な走りを見せてほしい。