JRAマイルCS(G1)ダノンキングリーはダノンプレミアムより上!? 無類の府中王「あの馬」で完勝はアーモンドアイと本馬だけ!
17日に京都競馬場で行われるマイルCS(G1)は、2000年にアグネスデジタルが優勝してから古馬との斤量差が1kgとなり3歳馬が16連敗。3歳馬にとって「鬼門」といわれていた。
しかし、ここ2年はペルシアンナイト、ステルヴィオと3歳馬が連勝。近年は一転して3歳馬が要注意なレースとなっている。
マイル界の世代交代へ。今年も4頭の3歳馬が登録しているが、中でも春のクラシックをトップレベルで走り抜けたダノンキングリー(牡3歳、美浦。萩原清厩舎)には、一際大きな注目が集まっている。
春のクラシックでは皐月賞(G1)3着、日本ダービー(G1)2着と、あと一歩だったダノンキングリー。しかし、勝ち馬とはいずれもタイム差なしの接戦を演じており、この馬が3歳トップレベルに位置していることは間違いないだろう。
そのポテンシャルを如何なく発揮したのが、前走の毎日王冠(G2)だ。
初の古馬との対戦にも関わらず、単勝1.6倍という圧倒的な人気に推されたダノンキングリーだったがスタートで出遅れる、まさかのアクシデント。開幕週の東京で最後方から、という厳しい競馬となったが、最後の直線で上がり最速となる33.4秒の末脚がさく裂。上がり2位のモズアスコットに0.6秒差をつける“異次元の末脚”で、粘るアエロリットを振り切った。
「神戸新聞杯(G2)で同世代のサートゥルナーリアが見せた内容も凄かったですが、それに負けないくらい衝撃的なレースでした。サートゥルナーリアとは違い、古馬相手だったことにも価値がありますね。2着アエロリットは、その後の天皇賞・秋(G1)でも3着でしたし、3着インディチャンプは春のマイル王。非常に高いレベルで、価値のあるレースだったと思います」(競馬記者)
記者は、何よりも「この舞台」のアエロリットに勝ったことが「超一流の証」と話す。
実際にアエロリットは「東京の牡馬混合戦」で無類の勝負強さを持っている存在。NHKマイルC(G1)、毎日王冠(G2)の重賞2勝を筆頭に3勝2着3回3着1回と、7戦して馬券圏内(3着以下)を外したことがない。それも7戦の内、デビュー戦以外の4戦がG1で2戦がG2の毎日王冠というのだから、そのスペシャリストぶりは現役屈指だ。
さらに、この舞台でアエロリットに勝った馬は、現役最強馬アーモンドアイを筆頭に、ダノンプレミアム、インディチャンプ、モズアスコットと錚々たるメンバー。ダノンキングリーは、そんな偉業をやってのけたというわけだ。