JRA東京スポーツ杯2歳S(G3)は現場情報から厳選の「4点」勝負! 2強対決は果たして!?
16日(土)に2歳重賞、東京スポーツ杯2歳S(G3)が東京競馬場で開催される。
暮れの朝日杯FS(G1)の前哨戦であることはもちろん、このレースで好勝負した馬は翌年のクラシックやその先のG1戦線で活躍している馬が多い出世レースと言える。
厩舎関係者らの「現場の声」を元にこのレースを予想していきたい。
まず「◎」はアルジャンナ(牡2、栗東・池江泰寿厩舎)だ。
セレクトセールで1億8630万円で落札された良血馬。に9月の阪神開催でデビュー。その良血を裏付けするように、出遅れて最後方からの競馬になるも、直線で上がり33.6秒とメンバー中最速の末脚で差し切り、1馬身以上の差をつけて完勝した。
その新馬戦からの重賞挑戦になるが、まだまだ荒削りも、素材は一級品。2戦目、重賞でどんな走りをするか楽しみだ。
「初戦は除外で延びたりと決して順調ではない中でしっかり勝ってくれました。母系から前進気勢が強く出てきた点は気掛かりですが、それも克服してくれるでしょう。川田も『この馬でクラシックへ』と思っているようですし、先を見据えて東京を経験させておくつもり」とスタッフ。課題は多いが、期待の方が大きい様子だった。
続く「○」はオーロラフラッシュ(牝2、美浦・藤沢和雄厩舎)だ。
8月の札幌でデビューするも5着。続く未勝利戦も届かず2着と惜しい競馬を続けていたが、前走の東京未勝利戦で中団から差し切る競馬を見せて勝ち上がった。
津曲助手は「前走は4コーナーで他馬の影響を受け、いったん減速。ただ、そこからの伸びは良かったし、着差以上の強さでした。ここでも好レースが可能だと思いますよ」とコメント。
1勝馬だが、キャリア3戦とも上がり最速をマーク。展開がハマれば、ここでも怖い1頭だ。
3番手「▲」はラインベック(牡2、栗東・友道康夫厩舎)だ。
父・ディープインパクト、母・アパパネの「3冠×3冠」で生まれた超良血馬。6月の中京でデビューし、2番手で前を見る競馬から直線交わして1馬身以上の差をつけて勝利。続く中京2歳S(OP)も4番手から徐々に進出していき、2馬身差をつけて快勝した。
「レースぶりなどからは感じないかもしれませんが、まだまだ気性的に幼いところがあります。それでもこの休養期間で体は大きくなりましたし、パワーがついてきました。ぎちぎちに仕上げると難しい面が出てきそうなので、直前はポリトラックでサラっと。東京への輸送もありますからね。その中で1F延長、時計勝負などにどう対応するか。課題が見つかれば来春までに修正しやすいですから」と関係者は泰然自若。
うがった見方をすれば、このレースに対する執着は感じられなかった。この先を見据えてのステップと捉えて評価を下げた。果たして無傷の3連勝なるか。
「△」はゼンノジャスタ(牡2、栗東・浅見秀一厩舎)だ。
6月の中京でデビュー。難なく勝ち上がり、小倉のフェニックス賞(OP)に挑戦。直線の叩き合いで競り負けて2着。さらに小倉2歳S(G3)に駒を進めて4着と一步及ばなかった。東京の1勝クラスで2勝目を挙げて、このレースに臨む。
追ってから頭を上げたりと幼い面は残るが、それでも結果は出している。田中健騎手も「まだ若さを見せる場面はありますが、競馬に行くとレース運びが上手です」とのこと。距離が延びても折り合いはつけられるはずで、「相手は強化されますが、ここでも期待しています」と実戦が待ち遠しい様子だった。
「◎」アルジャンナ、「○」オーロラフラッシュ、「▲」ラインベック、「△」ゼンノジャスタの4頭で3連複BOXの4点買いとしたい。
アルジャンナとラインベックは人気になりそうだが、残り2頭が絡めばそれなりの配当は期待できる。