JRA有馬記念(G1)アーモンドアイ「まくり上等」枠順も中山もおかまいなし! ルメール&国枝師「泰然自若」は超名馬の証

また一つ、新たな歴史を刻もうとしているアーモンドアイ

 

 G1ホース11頭が中山競馬場に集結する、今年のグランプリ・有馬記念(G1)。

 その主役を張るのは、いうまでもなくG1競走6勝のアーモンドアイ(牝4 美浦・国枝栄厩舎)だ。今秋の天皇賞・秋(G1)では、並み居る中距離王たちを3馬身差ねじ伏せて勝利。その怪物っぷりには管理する国枝調教師すら「まだ上があるのか」と戦慄するほどだった。

 今回は天皇賞以上のメンバーが集まり、改めて「最強」を証明する舞台となったが、決して不安がないわけではない。同じく最強牝馬であるリスグラシューらライバルの存在も大きいが、初の中山、初の2500m(ここは2400mのジャパンCを勝利しているので問題はないか)、今年は国内では東京でしか走っていない点など、ファンの多くが気になる部分も少なくはない。

 天皇賞でアーモンドアイに完敗したサートゥルナーリア(6着)鞍上のC.スミヨン騎手も「日刊スポーツ」での佐藤哲三元騎手との対談で「再び東京で一緒に走ったら、また負ける可能性が高い。彼女はパーフェクトな馬で、単純比較ならまず勝つでしょう」とその能力差を客観的に語った。

 だがその上で「でも、今回の舞台は中山」と付け加えている。コースがトリッキーなだけに「サートゥルナーリアがいいレースをして、アーモンドアイがいいレースをできなければ、チャンスはあります」と闘志を燃やしている。中山競馬場2500mという特殊な舞台があれば、色気十分ということだ。

 何より、あのディープインパクトを筆頭に、過去にはスペシャルウィーク、ダイワスカーレット、ブエナビスタ、キタサンブラックなど数多くの名馬が飲み込まれた舞台でもある。「牝馬のファン投票1位に勝利ナシ」という嫌なジンクスも気になるところだ。

 ただ、陣営はまさに「泰然自若」。ライターの平松さとし氏が国枝調教師、そして鞍上C.ルメール騎手に行ったインタビューが「YAHOO!」に掲載されているが、アーモンドアイへの信頼は揺るぎない。

 ルメール騎手は「熱発での香港遠征中止はあったが、状態はよかった」とし、アクシデントの影響はないと強調。さらに1週前追い切りで「力を発揮出来る状態」と自信を深めたようだ。国枝調教師も「状態面に関しては何の不安もなく有馬記念へ向かえる」と判断した様子である。

 さらに、ファンの注目を集めたのが「枠順」に関することだ。

「同インタビューで国枝調教師は『内で包まれる心配のない真ん中より外がベター』と、枠について語っています。

 最近の傾向として、馬場のいい『内枠有利』というのがありますが、包まれる可能性を考えれば、少し距離をロスしても外のほうがいい、と考えているようです。中山の直線は短いので、向こう正面や3コーナーあたりから『まくり』をしなければならない場合も多々。

 過去、外外をまくるレースで有馬記念を制した馬はディープインパクトの引退レースや、オルフェーヴルの引退レース、古くはグラスワンダーなど、超がつく名馬ばかり。アーモンドアイもその領域にいることに疑いがないのでしょう」(競馬誌記者)

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