JRA有馬記念「いのしし年」は荒れる!あの小回りマイスターが波乱の立役者!?

 アーモンドアイ、リスグラシュー、サートゥルナーリアなどG1馬11頭が登録し、豪華メンバーで争われる今年の有馬記念(G1)。

 実力伯仲のメンバーの熾烈な争いが期待されているが、実は有馬記念はいのしし年に開催されたときは“荒れる”といわれている。12年前は9番人気のマツリダゴッホが優勝し、2着に5番人気のダイワスカーレット、6番人気のダイワメジャー。その前は6番人気のマヤノトップガンが激走し、1、2、3番人気は馬券圏外に沈んだ。そして83年は優勝したリードホーユーは3番人気、3着には1番人気が入ったが、2着に12番人気のテュデナムキングが入り波乱の立役者となった。

 こうなると、今年も上位人気陣が崩れることもあるだろう。その間隙を突くことが期待されているのが、小回り功者として知られるスティッフェリオ(牡5歳、栗東・音無秀孝厩舎)だ。

 昨年11月の福島記念(G3)と、今年の始動戦である小倉大賞典(G3)を連勝。大阪杯(G1)、宝塚記念(G1)ではともに7着とG1の壁に跳ね返されたが、秋初戦のオールカマー(G2)ではレイデオロ、ウインブライトら強豪を尻目に逃げて優勝を果たした。

「スティッフェリオは前走の天皇賞・秋(G1)ではいいところ無く11着。音無調教師は『前走は前の馬を追いかけていって駄目だった。今回は自分のペースで』と敗因を分析していました。逃げたアエロリットに付いて行く形で2番手で運ばれたものの、4角で手応えを失い、失速していましたね。もともと時計のかかる馬場のほうが得意ですし、東京競馬場の高速馬場に上手く対応出来なかったのかもしれません。

 今回もアエロリット、キセキ、クロコスミアとハナを奪いにいくだろうライバルがいますが、スティッフェリオはなにがなんでも逃げなければならないというタイプでもないですし、なにより小回りの競馬場を得意にしています。音無調教師の言う通り、自分のペースを乱さなければ上位進出も見えてくるのではないでしょうか?」(競馬誌ライター)

 スティッフェリオは東西トレセンで最終追い切り。坂路4F52秒5、ラスト12秒4で併せた僚馬に1馬身先着。音無調教師も「動きが良かった。状態は本当にいいと思う」と太鼓判を押す。

 現時点で22日(日)の中山競馬場の天気は曇り時々雨。降水確率は90%にもなると予想しているところもある。馬場が荒れれば、さらにスティッフェリオに有利に働くだろう。そういえば、マツリダゴッホが勝利した12年前の有馬記念も、晴れてはいたものの馬場は稍重だった。

 いのしし年の有馬記念は荒れる。スティッフェリオには、この格言を改めて立証する存在となることを期待したい。

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