JRAレイデオロが1歩リード!? 「令和最強牝馬」リスグラシューの気になる花婿候補
2019年度JRA賞授賞式の場で、昨年の年度代表馬・リスグラシューの配合相手にレイデオロ、ロードカナロア、モーリスの3頭が候補に挙がっていることをノーザンファーム吉田勝己代表が明らかにした。なかでも良血馬レイデオロがイチ推しとのことだ。
リスグラシューは父ハーツクライ、母リリサイド(母父American Post)という血統。母はフランス産馬のため、日本とはあまり馴染みのない血統だ。
そのためアウトブリードになりやすい性質にある。実際にリスグラシューの兄弟の父はゼンノロブロイ、ダイワメジャー、オルフェーヴル、ロードカナロアと多彩な顔ぶれだ。
まずイチ推しレイデオロの血統から見ていきたい。
父キングカメハメハ、母ラドラーダ(母父シンボリクリスエス)という血統。さらに母母はレディブロンドで、ディープインパクトの姉にあたる。まさにディープインパクトに近い血が入りながら、非サンデーサイレンスという今の日本競馬で重宝される血脈で、代表のお墨付きも納得の血統だ。
続いてロードカナロアは、父キングカメハメハ、母レディブロッサム(母父Storm Cat)という血統。
現役時代、国内G1を4連勝、香港スプリント(G1)を2連覇と、最強スプリンターの名を欲しいままにした同馬。その血を継いで、産駒も短距離界を席巻している。また距離に縛られず、アーモンドアイ、サートゥルナーリアという大物も輩出していることも魅力的だ。
最後にモーリスは、父スクリーンヒーロー、母メジロフランシス(母父カーネギー)という血統。
さらにスクリーンヒーローの血統に注目すると、父グラスワンダーはロベルト系、母ランニングヒロイン(母父サンデーサイレンス)。そのため、ノーザンダンサーやヘイルトゥリーズンのクロスを持っているのが特徴だ。リスグラシューと配合した場合、産駒はサンデーサイレンスの3×4のクロスで、「奇跡の血量」のインブリード配合となる。
楽しみな話題であるが、過去の最強牝馬たちのネガティブなデータも存在する。G1・4勝以上挙げた牝馬は現役のアーモンドアイを除いて6頭いるが、産駒のG1勝ちはおろか重賞勝ちすらないのが現状だ。しかし、G1・2勝ながらエアグルーヴは2頭、シーザリオは3頭のG1馬を輩出している。リスグラシューには悪いジンクスを打ち破ってもらいたい。
なお、交配相手は種付け当日の朝に決めるとのこと。お相手が気になるところだが、いずれにしても「令和最強牝馬」の産駒の活躍に期待したい。