JRAモズアスコットと「明暗」くっきり!「再ブレイク失敗」ロードクエストが“出戻り”マイラーズC(G2)で奮起!?
ここ最近、芝からダートへ路線変更し、再ブレイクを果たした馬が目立っている。
その代表格はモズアスコットだろう。初のダート挑戦となった根岸S(G3)で、いきなりコパノキッキングを撃破する鮮烈デビューを飾った。続くフェブラリーS(G1)も勝利し、芝・ダートG1制覇を達成。一躍ダートの主役に躍り出たばかり。
また19日のアンタレスS(G3)に出走したクリンチャーも同様だ。2月の仁川S(L)で初のダートレースに出走し、0.1秒差の惜しい2着。続くマーチS(G3)も2着、アンタレスSで3着となかなか勝ち切れてはいない。だが、芝レースでは掲示板確保すらできなかった不振を考えれば、久々の重賞勝利に迫っているダートへの路線変更は成功と言えるだろう。
このように、ダート転向で成功した馬がいるなか、ダートでの再ブレイクに失敗した馬もいる。それが、重賞3勝馬のロードクエスト(牡7歳、美浦・小島茂之厩舎)だ。
同馬が最後に馬券に絡んだのは18年のスワンS(G2)まで約1年半も遡る。その間、芝レースに11回出走するも、一度も3着以内には入れていないのだ。そこで陣営が下した決断が、ダートレースの出走だった。
ダートデビューとなった4日のコーラルS(L)は13番人気の低評価。下馬評を覆す走りを見せたいところだが、待ち受けていた現実はより厳しいものだった。結果は、最下位の16着。人気よりも下の着順で、全く見せ場のないダートデビューとなってしまった。
小島調教師は「あれだけ負ければ気持ちいい。ダートは向かないと分かった」と惨敗にも、すっきりした様子。また「岩田望来騎手が『直線に向いたら馬がブワーッと息を吐いた』と言っている。砂をかぶっていたせいか、息を止めて走っていたのかも」と敗因を語っている。
ダートで再ブレイクを果たしたモズアスコットは、安田記念(G1)を優勝するなどマイル路線を中心に活躍していた。ロードクエストも同じくマイル路線で活躍しており、NHKマイルC(G1)で2着、さらに18年のスワンSではモズアスコットに勝利していたのだ。
そのため、モズアスコットに続けとダート挑戦したロードクエストだったが、あえなく再ブレイクは失敗に終わった。ダートデビュー戦は、かたや「1着」、かたや「最下位」と2頭の明暗がはっきりと分かれる結果となってしまった。
前走の負けを糧に、再度芝レースを主戦場に戻すことになったロードクエスト。26日に京都競馬場で開催されるマイラーズC(G2)に出走を予定している。惜しくもダートで再ブレイクとはいかなかったが、再度芝で存在感を発揮してほしい。
「ロードクエストのダート転向は失敗しましたが、芝ではまだまだ期待が持てそうです。近走、なかなか勝つことはできていませんが、終いの脚はしっかり使っています。展開が向けば、十分に一発ありそうですね。
またマイラーズCは京都開催という点も、後押しになるかもしれません。京都といえば、スワンSで安田記念を制したばかりのモズアスコットを撃破した舞台です。輝きを取り戻すにはもってこいではないでしょうか」(競馬記者)
ダートデビューを失敗したロードクエストは、“出戻り”の芝レースで再ブレイクすることはできるだろうか。モズアスコットにアッと言わせる結果を残してほしいものだ。