JRAブエナビスタ最高傑作は「サリオス」2世!? 堀調教師「デビューに必要な負荷に耐えうる」D.レーン騎手で新馬開幕デビューへ
ついに待望の「大物」登場か――。
2010年の年度代表馬ブエナビスタを母に持つ、ブエナベントゥーラ(牡2歳、美浦・堀宣行厩舎)が、6月の新馬戦開幕を飾る可能性が高まっていることがわかった。
現役時代にジャパンCなどG1・6勝。2年連続となる最優秀4歳以上牝馬を受賞など、歴史にその名を刻んだブエナビスタ。しかし、引退後は期待されたような産駒を残せず苦しんでいた。
そこに登場したのが、ブエナベントゥーラだ。ここまで極めて順調に来ており、優秀な2歳馬が揃うノーザンファームでの評価も上々。すでに500kgに到達する雄大な馬体の持ち主で、関係者の間では早くも「ブエナビスタの最高傑作」という呼び声も高いようだ。
「輝かしいキャリアを残しての引退後、思うような結果が出ていない“母”ブエナビスタですが、ここまで産まれた4頭はすべてキングカメハメハ産駒。その点、ブエナベントゥーラの父は今年初年度産駒がデビューを迎えるモーリスだけに、これまでとは違った面が出るかもしれません。
関係者の話では『ブエナビスタよりも、モーリス似』とのことですが、父を手掛けた堀宣行厩舎に預けられたことは心強いですね。6月の東京新馬開幕となる7日か8日のデビュー戦が予定されていますが、今から楽しみです」(競馬記者)
堀宣行厩舎の大物で東京開幕デビューといえば、昨年6月2日にデビューしたサリオスが思い出される。デビュー戦を鮮やかに飾ると、そのまま3連勝で朝日杯フューチュリティS(G1)を勝利。2歳王者として挑んだ今年の皐月賞(G1)でも、勝ったコントレイルとの一騎打ちを演じた。
そんな超大物と同じような“エリートコース”を歩んでいるブエナベントゥーラ。さらに鞍上まで同じD.レーン騎手とくれば、否が応にも期待が高まってしまう。
「近年のクラシックのトレンドは、とにかく早期デビュー。昨年のサリオスを始め、アドマイヤマーズ、ダノンプレミアム、ダノンファンタジーといったところが6月デビューから、そのまま2歳王者に輝いています。サートゥルナーリア、グランアレグリアといったクラシックホースも6月デビュー組ですね。
特にノーザンファーム系の大物の早期デビューは、とにかく当たりが多い印象。ブエナベントゥーラも十分に期待できますし、今年のPOGの目玉の1頭になることは間違いないでしょうね」(同)
管理する堀調教師は、ブエナベントゥーラが所属するサンデーレーシングの公式ホームページを通じ「まだ手前変換、ハミ受け等、教えなくてはいけないことはあるが、デビューに必要な負荷に耐えうる体力は備わっていると判断。明日、レーン騎手を背に速めの調教を行う予定」とデビューへ向け、順調に来ていることを強調。
かつて牝馬ながらに現役最強を誇ったブエナビスタの血が、再び競馬界を席巻するのか。超大物ブエナベントゥーラが2021年クラシック戦線の開幕を飾る。