JRAモーリス×ブエナビスタ「12冠」ブエナベントゥーラが6月デビューを前に快時計!サリオス以上の可能性も
24日、東京競馬場では牝馬のダービーともいえるオークス(G1)が開催される。今年も無敗の桜花賞馬デアリングタクト、スイートピーS(L)で強い勝ち方をしたデゼルとの対決、桜花賞で能力を発揮できなかった馬の巻き返しにも注目される。
来週にはダービー(G1)を控え、大いに盛り上がりを見せる時期でもあるが、6月から始まる2歳新馬にデビューを予定している超大物に注目したい。
名牝ブエナビスタの仔、ブエナベントゥーラ(牡2、美浦・堀宣行厩舎)だ。
2009年のオークスをレッドディザイアとハナ差の死闘を制して優勝したのがブエナビスタだった。同馬は引退レースとなった11年の有馬記念(G1)を7着に引退。繁殖牝馬となり、産駒にはいずれも父キングカメハメハのコロナシオン、タンタラス、ソシアルクラブがいる。
だが、いずれもクラシックに出走するまでの活躍とはいかず、期待されたほどの成績を収めることは出来ていないのが現状だった。それだけにG1級の産駒の登場に大きな期待が寄せられていた。
「牝馬が3頭続き、待望の牡馬だったブエナビスタの17(父キングカメハメハ)は、残念ながら骨折により、デビューすることが叶いませんでした。ブエナベントゥーラはこれまでのキングカメハメハから父がモーリスに変わりました。
堀厩舎に入厩し、順調に調整が進んでいるようです。デビュー前の2歳馬としては際立つ動きをしています。6月6日の東京芝1600mか7日の東京芝1400mのデビューが濃厚なようです。堀厩舎の期待馬ですから、おそらくD.レーン騎手が騎乗しそうですね」(競馬記者)
管理する堀厩舎はブエナベントゥーラの父モーリスをはじめ、ドゥラメンテ、サリオスなど、多数の活躍馬を出している名門でもある。ウッドで追い切られた今週は5F66.7-52.2-38.4-12.0の快時計をマークしており、これは昨年の同時期のサリオス以上ともいわれている。
デビュー戦が昨年6月2日の東京だったサリオスと同じく、ブエナベントゥーラのデビューが6月1週に選ばれたことも、厩舎の期待の表れかもしれない。
近年は調教技術の進化などもあり、仕上がりも早くなる傾向がある。そして、早い時期に賞金を確保することで、ローテーションに余裕を持たせてG1を目指せるというメリットも大きい。
厩舎の先輩サリオスは新馬勝ちのあと、サウジアラビアRC(G3)から朝日杯FS(G1)と使われた。サリオスが結果を残したことからも、同じローテーションが予定される可能性も高いだろう。
G1勝利数はモーリス、ブエナビスタともに6勝を誇り、両親合わせて12冠となるブエナベントゥーラ。
そのベールを脱ぐ、6月のデビューを楽しみに待ちたい。