JRA 川田将雅を背に「変則2冠」目指した素質馬が復活も…… “裏開催”の苦い思い出が気にかかる!?
21日(日)、阪神競馬場で行われる米子S(L)に、ダノンチェイサー(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)が約1年1カ月ぶりに出走する。
川田将雅騎手を背に昨年のきさらぎ賞(G1)を快勝したダノンチェイサー。その後、陣営はNHKマイルC(G1)から日本ダービー(G1)に向かう、“変則2冠”を狙うローテを採用すると名言していた。
かつて、クロフネ、タニノギムレット、キングカメハメハ、ディープスカイらがこのローテに挑戦。キングカメハメハとディープスカイが“変則2冠”を達成した。
過酷な道のりを選んだダノンチェイサーだったが、NHKマイルCを4着で終えたあとに、左寛跛行が判明。ダービーへの出走は断念し、休養に入ることになった。
「ダノンチェイサーはB.アヴドゥラ騎手でダービーに向かうことも発表されていました。それだけに関係者はさぞ無念だったと思います。
久しぶりの出走となるダノンチェイサーは、今年の5月に帰厩してから入念に乗り込まれていたようです。直前でも復帰戦の鞍上を務める川田騎手を背に、栗東CWを馬なりで5F70秒1、ラスト12秒3を記録。仕上がっていると見てよさそうです」(競馬記者)
今週末、川田騎手は土日ともに阪神競馬場で騎乗する。重賞開催がないにもかかわらず、川田騎手が阪神競馬場での騎乗を選択したのは、このダノンチェイサーの復帰戦があったからかもしれない。
「リーディング2位につけている川田騎手が鞍上を務めるのは心強いはず。ですが、ここが“裏開催”だというのが気になりますね。
川田騎手は今年の皐月賞(G1)開催週に、“裏”の阪神競馬場での騎乗を選択。土日で13鞍中12鞍が3番人気内と、恵まれた馬質だったにもかかわらず3勝。メインレースでも土曜のアーリントンC(G3)では2番人気のトリプルエースで5着、日曜のアンタレスS(G3)でも1番人気のベストタッチダウンで14着と大敗を喫するなど、散々な成績で終わっています。またNHKマイルCの開催週も京都競馬場での騎乗を選択して、10鞍に騎乗。7回も1番人気に騎乗しましたが、2勝と振るいませんでした。
有力な騎手が他開催に回っているため、川田騎手には有力馬が集まりそうですが、それだけにマークもきつくなるはず。あのときの二の舞だけは避けたいところでしょうが、果たして……」(競馬誌ライター)
復帰するダノンチェイサーと川田騎手にとって、今週末は正念場となりそうだ。