JRA帝王賞(G1)オメガパフューム「4戦3勝」得意の大井で負けられない! ルヴァンスレーヴと因縁の対決
24日、大井競馬場では上半期のダート王を決める帝王賞(G1)が行われる。中央競馬では28日に春のグランプリ・宝塚記念(G1)を控えるが、その前にダートのトップクラスが集結する注目の一戦も見逃せない。
オメガパフューム(牡5、栗東・安田翔伍厩舎)にとっても帝王賞(G1)は昨年優勝したレースだ。【0.0.1.3】と未勝利の左回りは苦手としているが、右回りでは【8.3.1.0】と馬券内を外したことがない。大井競馬場もこれまで4戦して3勝をあげているように得意なコースなだけに今回は負けられないところだろう。
快勝した昨年暮れの東京大賞典(G1)からの復帰戦となった平安S(G3)は6連勝中の上がり馬ロードレガリス、ゴールドドリームに続く3番人気。だが、59キロのトップハンデながら、直線では力強く抜け出す危なげないレースで力の違いを見せつけた。
昨年は同じく59キロを背負った平安Sを3着に敗れているが、さらに力をつけていることを証明する走りだった。また、オメガパフュームの現在の充実ぶりに手応えを掴んでいるのは主戦を任されているM.デムーロ騎手かもしれない。
デムーロ騎手はルヴァンスレーヴの実力を非常に高く評価しており、ライバル馬に騎乗していたC.ルメール騎手も「ダートのアーモンドアイ」と評したほどの実力馬だ。残念ながら脚元の不安のため、18年のチャンピオンズC(G1)の勝利から復帰が長引いていた。
そして久々にコンビを組んだかしわ記念(G1)を楽しみにしていたが、4コーナーではズルズルと下がり、5着と大きく崩れてしまった。レース後は「馬の状態はすごく良かったですし、次は楽しみです」と前向きなコメントを残したとはいえ、以前ほどの力を感じられなかったのかもしれない。
今回、ルヴァンスレーヴはD.レーン騎手とのコンビで出走するが、デムーロ騎手は複雑な気持ちではないだろうか。オメガパフュームが大井で唯一敗れた相手が当時、デムーロ騎手が手綱を取ったルヴァンスレーヴだった。
「デムーロ騎手のオメガパフューム騎乗はおそらく先約もあってのことでしょう。ルヴァンスレーヴではなく、こちらを選んだというのは早計かもしれません。かしわ記念は長期休養明けのレースだっただけに息切れしてしまったのは仕方がないと見ることも可能ですし、むしろ使われた効果の方が大きいのではないでしょうか。
ただ、オメガパフュームの現在の状態が絶好なことは確かです。18年のジャパンダートダービー(G1)ではルヴァンスレースが勝利しましたが、よほどの上積みがなければオメガパフュームを負かすのは難しそうです」(競馬記者)
過去、フリオーソやホッコータルマエなど2勝をあげた馬はいるが、2年連続で帝王賞を制した馬はいない。
史上初の連覇に挑むオメガパフュームとデムーロ騎手のコンビに立ちはだかるのはかつての相棒ルヴァンスレーヴか、それとも……。