JRA武豊“取りこぼし”を川田将雅がキッチリ! 「単勝1.4倍」良血ポタジェが待望の2勝目「よく頑張ってくれた」飛躍の秋へ大きな収穫
飛躍の秋に向けて、これ以上は負けられなかった。
4日、阪神競馬場で行われた生田特別(1勝クラス)は、1番人気のポタジェ(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)が優勝。最後はペプチドオーキッドとのマッチレースを制して、単勝1.4倍の圧倒的支持に応えた。
「こういう馬場でしたが、しっかり走り切ってくれました」
レース後、初コンビを組んだ川田将雅騎手が振り返った通り、この日の阪神競馬場は前日の雨が残る重馬場。ここまで3戦連続上がり3ハロン1位だったポタジェの切れ味が、重い馬場に削がれる懸念が少なからずあった。
そんな状況を察してか、この日のポタジェはいつになく積極的な競馬。10頭立てで行われた芝2000mのレースは先頭がコロコロ入れ替わる出入りの激しい展開となったが、向正面で2番人気ペプチドオーキッドが進出を開始した瞬間を、川田騎手が見逃さなかった。
「ペプチドオーキッドの松山弘平騎手も勝ちに行ったレースでしたが、川田騎手がそれを見逃しませんでしたね。即座に反応して、ついて上がって行った時点で勝負ありだったかもしれません。最後の直線は3着以下を6馬身以上突き放す2頭のマッチレースになりましたが、地力で勝るポタジェがねじ伏せた格好です」(競馬記者)
ポタジェは姉に重賞4勝を上げ、桜花賞(G1)とオークス(G1)で1番人気になったルージュバックがいる血統。
2018年セレクトセール当歳にて1億9000万円という高額で取引され、デビュー前は「姉以上」と評価されたほどの大器だったが、この春は日本ダービー(G1)出走を懸けたプリンシパルS(L)でクビ差の2着と出走権を逃していた。
「プリンシパルSで賞金を加算できなかっただけに、武豊騎手で挑んだ前走(1勝クラス)は勝っておきたかったんですが、ハナに立ったアルサトワにまんまと逃げ切られてしまいました。
そんな事情もあって、今回のレースは秋のローテーションにも大きな影響を及ぼすと考えられていましたが、勝ちに行った川田騎手の騎乗が見事でした。ここ3戦連続で2着と惜しい競馬続いていましたが、秋に向けて、この2勝目は大きいですね」(別の記者)
レース後、川田騎手も「早く動かないといけない形になりましたが、辛抱してよく頑張ってくれたと思います」と相棒を労った。2勝クラスに上がったことで、秋には格上挑戦で菊花賞(G1)トライアルに挑戦できる可能性も高まっただけに、本当に大きな勝利だったといえるだろう。
ここまで5戦して2勝2着3回と連対率100%を継続しているポタジェ。秋に向けて、また1頭楽しみな馬が勝ち上がった。