JRA まだ諦めていない!? “総帥”岡田繁幸オーナー所有馬エン「春全滅だった理由」が明確! 今週復帰し狙いは、やはり菊花賞か!?
今週から始まる札幌開催だが、26日のHTB賞(2勝クラス、芝2000m)に春のクラシック戦線に乗れなかったエン(牡3歳、美浦・青木孝文厩舎)が出走してくる。
この馬のオーナーはマイネル軍団の“総帥”として有名な岡田繁幸氏で、今年はこの馬で春のクラシックを狙っていた。だが、川崎競馬では圧巻の2連勝を飾ったものの、共同通信杯(G3)、スプリングS(G2)をともに惨敗して、本番に進むことができなかった。
これまで、地方競馬所属のまま中央競馬のクラシックレースを獲るという夢を目指し、コスモバルク、プレイアンドリアル、トラストなどを挑戦させてきた岡田総帥。だが、いまだに夢は実現していない。
エンの初勝利後、岡田総帥は「今度こそ(コスモ)バルクの2代目と期待して来ました。川崎所属のまま大レースに臨んでいこうと思います」と大きな期待を寄せていたが、いまやエンの所属は川崎の河津裕昭厩舎から中央・美浦の青木厩舎に替わってしまった。エンのクラシックの夢を諦めたようにも見える。
「確かに地方所属のままクラシック最後の一冠を目指すのは諦めたようですが、陣営はまだ菊花賞(G1)を諦めていないと思います。
外国産馬のエンは、ニュージーランド出身の南半球産で、10月7日生まれです。スプリングS出走時は2歳5カ月だったので、いくら南半球産馬に−2キロの斤量の恩恵があっても、力差は歴然でした。
だからこそ逆に、エンにはまだまだ伸びしろがあると言えます。エンにとって菊花賞の時期は、まだ3歳の誕生日を迎えたばかりで伸び盛りの時期。順調に行けば面白いでしょうね。菊花賞でも−2キロの恩恵もありますし」(競馬誌ライター)
2歳5カ月といえば、2月生まれの国内産馬が早めにデビューした後、函館2歳S(G3)に出走する頃。エンのトライアルレース出走がどれくらい過酷なものだったかは、想像がつくだろう。
むしろ、これからがエンにとっての成長期なら、菊花賞出走さえ叶えば面白い存在になりそうだ。
南半球産馬の菊花賞出走といえば、2008年にロックドゥカンブという馬がおり、春は諦めクラシックは菊花賞に狙いを絞ってローテーションを組み、3着になったことがあった。長年競馬を見てきた岡田総帥であれば、あの成功例も念頭にあるかもしれない。
今回エンが出走するHTB賞は、斤量2キロ減を活かして、なんとか賞金を上積みしておきたいところだ。秋のクラシックに向けて、岡田総帥がどう動くのか、楽しみだ。