この秋、上位人気馬がことごとく着外……アルゼンチン共和国杯(G2)の有力馬シュヴァルグランは波乱の元凶となる「負の連鎖」を止めることができるか!?
これまでキャリア14戦を誇るシュヴァルグランだが、遠征競馬は3歳夏の札幌で一度あるだけ。その時には2着に敗れたとはいえ、大きく崩れたわけではない。初とはいえ東京コースも合いそうなので、本来なら気にするようなことでもないのだが「この秋」だけは話が違っている。
“異変”があったのは、先月のスプリンターズS(G1)からだ。
このレースで良くも悪くも主役になってしまったのは、単勝1.8倍の断トツ人気で12着に大敗してしまったビッグアーサー。鞍上を務めた福永騎手の騎乗に批判が集まったが、それ以前にイレ込みが激しかったという情報もある。
実はこのビッグアーサーは、2年前の新馬戦を福島で走って以来の関東への遠征だった。
これだけならまだよかったが、さらに秋華賞(G1)でも初の関西見参となった1番人気のビッシュが10着に大敗。さらには翌週の菊花賞(G1)でも初の関西遠征となったディーマジェスティが本来の走りを欠いて4着に敗れるなど、信じられないような「負の連鎖」が起こっているのだ。
幸いと述べるべきかはわからないが、先週の天皇賞・秋(G1)では初遠征の馬がおらず、とりあえず「負の連鎖」が止まったわけだが、今週に来て今度はシュヴァルグランが初の関東遠征……。ただの偶然に過ぎないことは確かだが、不吉なことこの上ないだろう。
果たしてシュヴァルグランは、この秋の波乱の元凶となっている「負の連鎖」を止めることができるのだろうか。