JRAレパードS(G3)勝利の方程式はJDDの凡走がカギ!? 半兄エスポワールシチーを持つミヤジコクオウに好走条件も後押し
『netkeiba.com』の想定オッズでもデュードヴァンが2.0倍で1番人気、これに続いてラインベックの3.9倍、ミヤジコクオウの4.8倍と一桁台のオッズはこの3頭まで。想定4番人気のブランクチェックは14.2倍と少し離されており、下馬評としては上位3頭が有力視されている。
なかでも、ミヤジコクオウ(牡3、栗東・川村禎彦厩舎)に大きく期待できそうだ。
レパードSの過去10年の勝ち馬の前走の内訳はジャパンダートダービー、(以下JDD・G1)組が5頭、ユニコーンS組が3頭、濃尾特別(2勝クラス)組が1頭、青竜S組が1頭。
だが、不思議なことに前走1着からの連勝を決めた馬は濃尾特別経由だったインカンテーションただ1頭である。
それ以外はいずれも前走で敗れた馬が巻き返しており、近3年は19年ハヤヤッコ(青竜S・8着)、18年グリム(ユニコーンS・9着)、17年ローズプリンスダム(JDD・8着)と続いていることは見逃せない。
また、前走JDDで好走した馬の成績がリンクしない理由としては、スピードタイプに有利な中央のダートに比べて、力を要する大井競馬場のダートとの適性の違いが少なからず影響しているかもしれない。
今年のJDDでもユニコーンSで圧倒的な強さを見せたカフェファラオが7着と凡走したこともコース適性が敗因となった可能性が考えられそうだ。今年の出走予定メンバーで前走JDD組はミヤジコクオウのみだが、5着に敗れたからこそ巻き返しの条件に合致しているともいえるだろう。
「JDDは4番手の好位から伸びを欠きましたが、今年は雨の影響で重馬場での開催だったこともあり、断然人気に支持されたカフェファラオも7着と敗れたように(この結果を)鵜呑みにするのは危険です。
評価したいのはむしろ鳳雛S(L)の圧勝でしょう。このレースで3馬身差離した2着のダイメイコリーダがJDDでダノンファラオの2着に好走していることからも力負けではなさそうです。
血統的にもダートで一時代を築いたエスポワールシチーが半兄にいる良血ですから見限るのは早計です」(競馬記者)
さらに、ミヤジコクオウの好走の後押しとなるのが、1800m以上の距離で好走した実績があることだ。
過去10年、レパードSの勝ち馬で1800m以上の距離経験がなかったのはグリムただ1頭。
マイルまでしか経験していないライバル・デュードヴァンに対し、これは大きなアドバンテージとなるのではないか。
ミヤジコクオウが中央の馬場で改めて実力を発揮することに期待したい。