JRA「絶好調」勝率37% の福永祐一だけが不安!? 新潟2歳S(G3)フラーズダルムに鞍上が引き寄せる「惨敗連発」の悪い流れが襲い掛かる……
30日、新潟競馬場で新潟2歳S(G3)が開催される。過去にはハープスターやジャスタウェイを輩出した出世レースに、今年は11頭の2歳馬が集結した。
出走馬のうち10頭が1勝馬。また、半数以上の6頭がキャリア1戦で能力の比較が難しく、予想する上では前走内容を重視するのが得策だろう。
そこで注目したいのがフラーズダルム(牝2歳、栗東・松永昌博厩舎)だ。
新馬戦を4馬身差の圧勝を飾ったフラーズダルム。2番手からレースを進め、直線を向いてすぐに先頭に立つと、そのまま後続を引き離しての押し切り勝ち。圧巻の内容で、鮮烈デビューとなった。
レース後、福永祐一騎手は「センスが良かった。抜け出してからも最後まで最後まで上手に走っていました。初戦としては言うことがありません」と素質を高く評価した。
ただ、新馬戦は個々の能力差に開きがあるため、レースレベルにばらつきがある。そのため、新馬戦を圧勝しても、その後はサッパリという馬も珍しくない。だが、フラーズダルムのセールスポイントとなるのが、2着馬のホウオウアマゾンが次走の未勝利戦を1馬身半差で勝利していることだ。これはフラーズダルムの能力の高さの裏付けとなるだろう。
また、鞍上の福永騎手は先週の北九州記念(G3)を8番人気レッドアンシェルで制して、勢いに乗っている。すでに今年、コントレイルで皐月賞(G1)、インディチャンプでマイラーズC(G2)と2週連続の重賞制覇をしている。2度目の重賞連勝も十分にありえるだろう。
さらにプラスとなるのが、今年の福永騎手が新潟芝コースで抜群の成績を残していることだ。わずか6日間の騎乗で、新潟開催で最多となる10勝を挙げている。2位の岩田望来騎手に3勝差と大きく差をつけており、勝率37.0%、複勝率55.6%という驚異の数字を叩き出しているのだ。
だが、その福永騎手がフラーズダルムにとって不安要素となるかもしれない。
「今年の新潟開催で福永騎手は圧倒的な成績を残しています。新潟2歳Sが行われるマイルコースも騎乗機会4連勝と最高の出だしでしたが、現在は3連敗中です。しかも、いずれも上位人気馬で2桁着順に沈んでいます。この悪い流れだけが不安ですね」(競馬記者)
16日に行われた関屋記念(G3)は2番人気プリモシーンに騎乗して15着。これを含めた3連敗は、すべて後方からの競馬でそのまま馬群に沈んでしまっている。結果が大敗なだけに、福永騎手の騎乗に非があるとは言い難い。だが、この流れを考えると、フラーズダルムもスタートで出遅れて後方の位置取りとなったら、危険かもしれない。
フラーズダルムにとって警戒すべきは、福永騎手の悪い流れが“前が壁“の状況を引き寄せることかもしれない。本番はスムーズなレースとなることを願うばかりだ。