JRAコントレイルより先に福永祐一が“3冠”達成目前!? ダート未勝利、腑に落ちない騎乗停止も「独壇場」新潟開催で秋に弾み
6日、札幌、新潟、小倉の3場開催が終了し、今週末からは中山、中京の2場開催が始まり、いよいよ秋競馬に突入する。
7週間に渡って行われた新潟開催で最も活躍が目立ったのは、開催リーディングを獲得した福永祐一騎手だ。
開催最終日の新潟記念(G3)をブラヴァスで制し、有終の美を飾った福永騎手。今年の新潟競馬場での成績は【15,5,7,22】で勝率30.6%、複勝率55.1%の驚異的な数字を残した。また、2位の戸崎圭太騎手に6勝差をつけており、小倉や札幌遠征などで4日間も不在だったことを考慮すると、いかに抜けた存在だったか分かるだろう。
ただ、開催中にダートのレースは未勝利という“珍記録”も同時に達成。これには本人も「結局、1度もダートで勝てへんかった」と苦笑いだった。
「新潟での福永騎手の騎乗は冴えてましたね。本人は『有力馬を用意してもらったので。新潟は1番簡単な競馬場だし、馬場読みさえ間違わなければ勝てる』と話していましたが、それだけでは、あの好成績を残せませんよ。
他の騎手からも『コース取りが抜群』『ゲートセンスとペース判断の確実性』といった称賛の声が聞こえてきます。自信があるからこそ、落ち着いて乗っていて、楽に勝っている印象を受けるほどでした。負けたレースにしても、関係者が納得する騎乗でしたしね。文句なしの内容と言っていいぐらいですよ」(競馬記者)
しかし、新潟開催はいいことばかりではなかった。8月30日の新潟5Rでセブンサミットに騎乗した際、4コーナーで斜行したとして2日間の騎乗停止処分を受けている。これにより、セントウルS(G2)でミスターメロディに騎乗することができなくなった。
「騎乗停止について福永騎手は『あれは裁決が辛いわー。馬の癖でどうにもならなかったし、過怠金くらいかなと思ったけど……』と嘆いていたようです。
残念ながら、ミスターメロディの騎乗は叶いませんが、スプリンターズS(G1)ではインディチャンプとパートナーを組むことが決まっています。そのため、影響はそこまで大きくないはずです。そのあたりが今年の福永騎手が“持っている”ところだと思います」(同)
秋にはコントレイルで無敗の3冠に挑戦する福永騎手。前哨戦の神戸新聞杯(G2)や本番・菊花賞(G1)での騎乗停止は避けたいところだ。