JRAディープインパクト産駒2歳世代「8月1勝」の衝撃……「リーディングサイアー9連覇」に黄色信号!?
今夏の新馬戦では、新種牡馬ドゥラメンテ、モーリス、さらにキズナ、エピファネイア、ロードカナロアなどの産駒が次々にデビュー。将来性あふれる若駒が登場し、2歳戦線は大いに盛り上がっている。
だが、その波にイマイチ乗り切れなかったのが、ディープインパクトの産駒たちだ。
これまでディープインパクトの産駒は28頭が出走し、6頭が勝ち上がった。まずまずの数字にも思えるが、昨年は8月終了時点で26頭が出走して12頭が勝ち上がり。それだけに、物足りなさが残ってしまう。
「新馬戦がスタートした初週にサトノレイナスが勝利するなど、6月は3勝と好スタートだったんですが、7月はヨーホーレイクらの2勝、そして8月はランドオブリバティの1勝に留まっています。
新馬戦で単勝1.7倍に支持されていたアークライト、レッドジェネシスらが敗れたのをはじめ、アパパネ産駒の“夢の3冠配合”アカイトリノムスメら、1番人気に推されていた馬が次々に敗退したのが痛かったですね。ちょっと勢いが削がれている感じもあります」(競馬誌ライター)
他の種牡馬たちに迫られつつあるディープインパクト。いよいよ世代交代のタイミングかと思いきや、それは時期尚早だという。
「8月に2歳世代が1勝というのは珍しいですが、実は2014年産も8月は2勝、2013年産も3勝です。勝馬頭数が少ないのは多少気になりますが、もともとディープインパクト産駒はクラシックを意識している陣営が多く、早めのデビューではなく、しっかりと準備をして秋以降に満を持して送り出すことも多いので問題ないでしょう。
今後も、セレクトセールで約2億の値が付いたシルバーステートの全弟マンインザミラーや皐月賞馬アルアインの全弟シャフリヤール、半姉に16年のケンタッキーオークス勝ち馬を持つサトノスカイターフ、牝馬ながら皐月賞(G1)に挑戦したファンディーナの全弟レアリサンドなどの期待馬がデビューを控えています。これから登場する産駒が勝ち星を積み上げ、“ディープインパクトの指定席”であるリーディングトップの座に押し上げてくれるのではないでしょうか」(競馬記者)
キズナ、エピファネイアら新進気鋭の種牡馬が台頭しているが、少なくともディープインパクトの天下が終わるのは今シーズンではないと考えて良さそうだ。