JRA福永祐一「期待通り」ディープインパクト産駒レッドベルオーブ「超速レコード」で圧勝! ダービー馬コントレイルに通ずる血統はクラシックへの布石か
またまた、ディープインパクト産駒から大物候補が誕生だ。
19日の中京3R(2歳未勝利)に出走した福永祐一騎手騎乗のレッドベルオーブ(牡2歳、栗東・藤原英昭厩舎)が、道中かかりながらも2着に3馬身半をつけ圧勝。早め先頭から押し切った。
勝ちタイムの1.33.1は、中京芝1600mの2歳レコード。17年7月にシュバルツボンバーが記録した1.34.2を1.1秒上回る時計だった。
新馬戦のレース後「ポテンシャルの高さは感じましたが、今日は踏み遅れてしまったのが悔やまれます」と戸崎圭太騎手が振り返ったように、前走は仕掛けが遅れた印象。
「レッドベルオーブは、今回のレースでもメンバー中で上がり最速でしたが、新馬戦でも最速の上がりを使っていました。ジョッキーも話していたように、前走の敗因は仕掛け遅れによるところが大きいと思います。まともなら勝てたレースだったのではないでしょうか」(競馬記者)
実際に、藤原調教師も「あれだけスタート出たのなら、もっと前に行かないと。ジョッキーが調教に乗っていないので、気を使いながら折り合い重視になってしまった印象。乗り方ひとつで勝てていたでしょう」と話しており、折り合いに気を使いすぎた感は否めない。
そういった意味では、今回は福永騎手の好騎乗が光った。レースでは好スタートから福永騎手がガッチリおさえて2番手をキープ。他馬に競られると口を割るなど気難しい面も見せたが、上手く能力を引き出したのではないだろうか。
「父ディープインパクトに母父Unbridled’s Songという配合は、今年の菊花賞(G1)で無敗の3冠を狙うコントレイルと同じです。母方にStorm Catの血が入っている点でも、コントレイルに似ている血統構成ですね。
今回レコード決着を制したように、やはり高速馬場でこその馬ではないでしょうか。ダービー向きの血統ですし、狙うはもちろん来年のクラシックでしょうね」(同記者)
レッドベルオーブは「レッド」の冠名どおり東京サラブレッドクラブの馬であるが、母のレッドファンタジアも同クラブで募集された馬。母は未勝利戦を勝てずに引退したが、仔出しが良く兄姉は全て2勝以上している。
一つ上の全兄にはレッドベルジュールがおり、新馬戦、デイリー杯2歳S(G2)と連勝。母のポテンシャルの高さは折り紙付きと言えるだろう。
今回騎乗した福永騎手も「期待通りの走りだった。時計も速かったし、先が楽しみな馬」とその能力を高く評価。
勝ちタイムの1.33.1からも能力は確かで、今後の活躍が大いに期待できそうだ。