JRA戸崎圭太「武豊ロス」で急上昇!? 関東のエース完全復活へインティ、サトノインプレッサ有力依頼「殺到」の理由
関東のエースジョッキーは更なる成長を遂げているのかもしれない。
1日、南部杯(G1)に出走を予定しているインティ(牡6歳、栗東・野中賢二厩舎)の鞍上が戸崎圭太騎手に決まったことが明らかになった。
インティといえば、武豊騎手との名コンビで知られており同コンビの成績は[5-1-2-2]と抜群の相性を誇っている。川田将雅騎手が代打騎乗した昨年のみやこS(G3)は15着に大敗。このことから、武豊騎手じゃないと走らないとすら言われるほどである。
だが、武豊騎手は4日に行われる凱旋門賞(G1)に参戦することにより、帰国後2週間の自主隔離が必要となった。そのため、12日に開催される南部杯の騎乗が叶わないため、いったい誰が騎乗するかに注目が集まっていた。そして、今回は戸崎騎手に白羽の矢が立ったのだった。
また、戸崎騎手は今週末から騎乗停止期間に入る坂井瑠星騎手に替わって、7日の東京盃(G2)でジャスティン、11日の毎日王冠(G2)でサトノインプレッサに騎乗することが既に決まっている。さらに代打として有力馬の騎乗依頼が舞い込むことになった。
「今回の乗り替わりはすべて関東圏のレースに出走する関西馬です。関東のトップジョッキーに代打の依頼が来るのは当然と言えるでしょう。また、先週のオールカマー(G2)をテン乗りの関西馬センテリュオで勝っているのも、ダメ押しになっているかもしれませんね」(競馬記者)
9月30日に行われた日本テレビ盃(G2)でも、戸崎騎手は初コンビのデルマルーヴルで2着に好走。8月は久々にコンビを組んだサトノアーサーで関屋記念(G3)を制し、初コンビのショックアクションで新潟2歳S(G3)を勝つなど「乗り替わり」で大活躍をしている。
特に、サトノアーサーの復活勝利は印象的だった。スタートで後手を踏み、後方の位置取りから終いにかけるレース運び。肝の据わった騎乗はベテランならではのものと言えるだろう。同馬は戸崎騎手とのコンビで制した2018年のエプソムC(G3)以来、2年以上勝利から遠ざかっており、リステッド競走でも惜敗続き。そんな不振を脱却させた戸崎騎手の手腕は流石である。
「戸崎騎手は昨年11月に落馬負傷して、長期休養に入っていました。今年の5月に復帰してから徐々に調子を上げていき、8月は重賞2勝を挙げて完全復活をアピールしています。
実は、昨年の戸崎騎手は乗り替わりでの重賞成績は3勝、勝率6.7%でした。それが今年はすでに3勝して、勝率27.3%と大幅に向上しています。これには休養期間中にレースを客観的に分析するようになったことが影響しているかもしれませんね」(別の記者)