JRA武豊「キセキ2世」で菊花賞(G1)参戦にコントレイルが、バビットが戦々恐々!? 夏の上がり馬が醸し出す「ブエナビスタの悲劇」再来の予感

 1日、未勝利から3連勝で阿寒湖特別(2勝クラス)を勝ったアンティシペイト(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)が、武豊騎手とのコンビで菊花賞(G1)を目指すことが分かった。本馬が所属するG1サラブレッドクラブの公式ホームページで発表されている。

 今夏、武豊騎手の手綱で阿寒湖特別を勝利。菊花賞を目指していたアンティシペイトだったが、「鞍上」は未定のままだった。武豊騎手が実績馬のマイラプソディで、クラシック最終戦へ参戦することが濃厚だったからだ。

 しかし、神戸新聞杯(G2)に出走したマイラプソディが鼻出血を発症……。JRAの規定により1カ月間の出走停止となり、結果的にアンティシペイトと武豊騎手のコンビ継続が決まった経緯がある。

「マイラプソディ陣営にとっては不幸な結果でしたが、逆にアンティシペイト陣営にとっては、武豊騎手とのコンビ継続は大きいと思います。

すでに2600mを勝ち上がっている本馬ですが、ルーラーシップ×ディープインパクトという配合は2017年の菊花賞馬キセキと同じ。3000mに不安のある馬が多い中、この馬は胸を張って参戦できるでしょうね。

賞金的に抽選になる可能性もありながら、武豊騎手を配する辺りに陣営の自信と意気込みが感じられます」(競馬記者)

 また過去、3歳ながら古馬を相手に阿寒湖特別を勝った馬の中には、そのまま菊花賞と有馬記念(G1)を連勝したマンハッタンカフェの名も。

 他にも香港ヴァーズ(G1)を勝って、種牡馬としても数々の大物を送り出したステイゴールド、無敗のまま秋華賞(G1)とエリザベス女王杯(G1)を連勝したファインモーションら超大物も勝ち馬に名を連ねており、競馬ファンの間でも阿寒湖特別は指折りの出世レースとして有名だ。

 そして何よりも、昨年のワールドプレミアを含め、歴代最多の菊花賞5勝を誇る武豊騎手の存在は大きい。前走後「まだまだ良くなりそう」とアンティシペイトに小さくはない手応えを感じており、大本命が予想されるコントレイルにとっても不気味なコンビとなるに違いないだろう。

 ただ、そんな無敗の二冠馬以上に落胆しているであろう陣営がいる。トライアルのセントライト記念(G2)を制したことで「打倒コントレイル」の有力候補に挙げられているバビット陣営だ。

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