JRA国枝厩舎にアーモンドアイ2世誕生!? 怪物サトノレイナス「7冠女王級」異次元の末脚でごぼう抜き! スケールは兄サトノフラッグ以上の可能性も
4日、中山競馬場で行われたサフラン賞(2歳牝馬、1勝クラス・芝1600m)はC.ルメール騎手のサトノレイナス(牝2、美浦・国枝栄厩舎)が優勝。2着に3番人気テンハッピーローズ、3着には6番人気のルースが入った。
昨年はマルターズディオサ、一昨年はレッドアネモスと、2年連続で1着馬が後に重賞を勝っている出世レース。父にディープインパクトを持つ全兄サトノフラッグに続き、妹もクラシックを予感させるパフォーマンスで2勝目を飾った。
11頭立てで行われたレースで、サトノレイナスはスタートで出負けして最後方からの追走。逃げたジュラメントが刻んだ前半3ハロンのタイムは35秒7と平均やや遅め。淡々とした流れのまま3コーナーを迎えてもサトノレイナスは依然として最後方のままだった。
しかし、最後の直線手前でルメール騎手に促されたサトノレイナスは、コーナーワークで外にいた3頭を交わすと他馬との脚色の差は歴然。あっという間に突き抜けてしまった。ゴールでもまだ手応えに余裕が感じられる勝利は、ここでは力が違うことを印象付けるには十分な内容だった。
2着馬との差が1馬身半だったとはいえ完勝だ。レース後、ルメール騎手は「レース2回目でちょっとテンションが上がっていて、ゲートの中で怒っていた。スタートは出遅れたけど、後ろでリラックスできた。息が入ったし、直線はいい脚を使うことができた」と、ゲートの悪さを振り返ったものの、やはり期待は大きいようだ。
国枝調教師は今後、12月13日に阪神競馬場で行われる阪神JF(G1)向けて放牧されることを発表。「牝馬だし、サトノフラッグより学習能力は高い。大きいところを目指していきたい」というコメントからも、暮れの大一番でのG1獲りに大きな前進を決める勝利となった。
「デビュー戦は時計も遅く2着馬との差も小さかっただけに、サフラン賞は真価を問われるレースだったともいえます。それだけに今日の勝ちっぷりは世代トップクラスの力があることを証明したともいえます。
もしかしたらスケールは兄以上かもしれませんね。G1でどのような走りを見せてくれるか楽しみになりました」(競馬記者)
国枝厩舎の代表馬には、秋の天皇賞で史上初の芝G1・8冠を目論むアーモンドアイがいるが、年内の引退が濃厚である。それだけに、厩舎としても次のスター候補としても期待は大きくなる。
このまま順調に成長すれば、偉大な大先輩の後継としても注目の1頭となりそうだ。