JRA藤田菜七子「初重賞」レースに超豪華メンバー集結!? サウジから異例の「トライアル指名」に、ダート界の超新星「6連勝中」ダンシングプリンス参戦も
JRA(日本中央競馬会)は24日、サウジアラビアジョッキークラブから、今年のチャンピオンズC(G1)優勝馬へ、来年2月にキングアブドゥルアジーズ競馬場で開催予定のサウジカップの優先出走権を与えるとの連絡があったことを発表した。
賞金総額2000万ドルと現在、世界最高賞金を誇っているサウジカップ。開催初年度となった今年は日本からゴールドドリームとクリソベリルが参戦し、それぞれ6着、7着に惨敗したが、その賞金が約6600万円、5500万円であることが大きな話題になった。新型コロナウイルスの情勢次第だが、来年も日本から積極的な遠征が見られるかもしれない。
その一方、異例の“トライアル指名”となったのが、同じくしてサウジダートスプリントの優先出走権付与競走として指定されたカペラS(G3)だ。
「チャンピオンズCがサウジカップの優先出走権付与競走に指名されるのは、ある程度予想通りでしたが、G3のカペラSが指定されるのは意外でしたね。レースの格でいえば、11月のJBCスプリント(G1)が妥当ですが、間隔が開き過ぎるということで、チャンピオンズCの翌週に行われるカペラSが指名されたのだと思います。
サウジダートスプリントは今年、マテラスカイが惜しい2着。日本馬にもチャンスがあるレースだけに、来年の参戦に前向きな陣営は少なくないと思いますよ。
ちなみに昨年のカペラSは、藤田菜七子騎手がコパノキッキングとのコンビでJRA初重賞制覇を成し遂げました。今年も同コンビで参戦する可能性がありますし、JBCスプリント出走組が大挙してカペラSに出走する可能性もありそうです」(競馬記者)
今年のJBCスプリントにはJRAからコパノキッキングを始め、春の高松宮記念(G1)を制したモズスーパーフレア、昨年の高松宮記念を勝ったミスターメロディ、昨年のJBCレディスクラシック(G1)を勝ったヤマニンアンプリメ、東京盃(G2)を勝ったジャスティン、マテラスカイ、サクセスエナジーといったダートスプリント界の強豪がスタンバイ。
これらがカペラSに流れて来るだけでも、レース史上最高レベルのメンバーになりそうだが、今年はさらに競馬ファンの間で話題を集める「超新星」が出走を予定している。
「現在、地方時代から合わせて6連勝中のダンシングプリンスですね。一度は中央で勝利を上げることができずに船橋へ移籍した同馬ですが、圧倒的なスピードで3連勝を飾ると、中央に戻っての初戦(1勝クラス)でも10馬身差の圧勝。
さらにクラスが上がった彦星賞(2勝クラス)でも4馬身差、前走の外房S(3勝クラス)こそ1馬身半差でしたが、着差以上に余裕のレースでした」(競馬記者)
ダンシングプリンスの陣営は、すでに来春のドバイゴールデンシャヒーン(G1)を目指すと明言しており、重賞初挑戦となるカペラSでも連勝を止めるつもりはないだろう。海外挑戦を視野に入れている以上、サウジダートスプリント参戦に意欲を燃やしても不思議ではない。
異例の形で注目を集めることとなった今年のカペラSだが、果たしてどれだけの強豪が集うのか。2008年の創設以来、最高レベルの勝負が見られるかもしれない。