【スワンS(G2)展望】アドマイヤマーズVSステルヴィオ、JRA京都競馬場「改修前最後の重賞」はマイルG1馬の一騎打ち!?

 31日(土)、京都競馬場ではマイルCS(G1)の前哨戦、スワンS(G2)が行われる。京都競馬場は、翌11月1日までの今開催が終わると、2023年3月まで本格的な改修工事に入るため、このレースが改修前最後の重賞ということになる。

 京都で1戦1勝、2歳時にデイリー杯2歳S(G2)を勝った経験があるアドマイヤマーズ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)が実績面で一歩リードしている。

 実戦は6月の安田記念(G1)以来、約5か月ぶりで、どちらかというと叩き良化型。もし次走の本番(マイルCS)を見据えての仕上げで臨むようなら、G1・3勝の実績馬でも足をすくわれる可能性はあるだろう。

 しかし1週前追い切りを見る限り、その心配はなさそう。栗東CWで6ハロン78秒5-ラスト11秒8という好時計をマークし、順調さをアピールした。アドマイヤマーズにとって初の1400m戦で、引き続き手綱を取る川田将雅騎手がうまくエスコートできるだろうか。

 もう1頭のG1馬、ステルヴィオ(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎)は、池添謙一騎手との初コンビで参戦する。2年前の3歳時に京都1600mでマイルCSを制覇。しかし、それ以降は不甲斐ない競馬が続いていた。

 今年の春には高松宮記念(G1)で自身初のスプリント戦にも挑戦したが、9着と結果を出せず。前走の京王杯SC(G2)で2着に好走し、1年半ぶりに連対を果たし、復活の兆しを見せた。しかし、その後は出走を予定していた8月のキーンランドC(G3)を熱発で回避。ちぐはぐな状況が続くが、思い出の京都競馬場で豪脚復活を狙う。

 G1馬の2頭の間に割って入るならサウンドキアラ(牝5歳、栗東・安達昭夫厩舎)だろう。今年に入ってから重賞3連勝を飾り、前走のヴィクトリアマイル(G1)はアーモンドアイの2着に好走した。

 松山弘平騎手とは「4-1-0-0」の好相性を誇り、京都競馬場は「6-1-0-1」と最も得意とする舞台。なにより18戦して、掲示板を外したのは昨年のヴィクトリアマイル(7着)だけという安定感を誇る。牡馬の一線級とは初めての対戦となるが、あっさり勝っても驚けない。

 前走の朱鷺S(L)で2年ぶりの勝利を飾ったカテドラル(牡4歳、栗東・池添学厩舎)は、夏競馬を使われた強みを生かして2連勝を狙う。

 その前走は自身初の1400mに距離を短縮。これが功を奏したのか、豪快な差し切り勝ちを収めた。3歳時にはNHKマイルCで、アドマイヤマーズと0秒1差の3着という実績もある。展開が向けば、一気に突き抜ける可能性もあるだろう。

 その他には、武豊騎手が騎乗予定で1400mのリステッド競走2勝のアルーシャ(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)。重賞レースでは「0-3-5-1」と超堅実なボンセルヴィーソ(牡6歳、栗東・池添学厩舎)。たとえ人気薄でもノーマークにはできない。過去5戦全てで上がり最速をマークするなど屈指の末脚を誇るシヴァージ(牡5歳、栗東・野中賢二厩舎)も侮れない。

 改修前最後の重賞で勝ち名乗りを受けてマイルCSに向かうのは果たしてどの馬か。発走は31日、15時35分を予定している。

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