JRA角居調教師「死刑判決を待っているような心境」武豊の祈りがもたらした「強運」再び……最後の天皇賞で“奇跡”を起こす!?
レース後、武豊騎手が「最後は祈る気持ちで追ったが、ゴールした瞬間はわからなかった」と話したように、リプレイ映像でもわからないぐらい僅差の決着。その時の心境を、角居調教師は「死刑判決を待っているような心境」(Number/文藝春秋より)と語っている。
13分もの写真判定の結果、このレースをハナ差で制したのはウオッカ。その差は、わずか「2㎝」であった。
勝ちタイム1.57.2秒は当時のレースレコード、コースレコードをそれぞれ0.8秒更新する好タイム。ウオッカを管理した角居調教師にとっては、初の天皇賞制覇となった。
後に、ウオッカの勝因を聞かれた角居調教師。「勝負強さというか、運を持っているとしか思いようがない」との発言は、ライバル・ダイワスカーレットに対する最大級の賛辞でもあった。
角居調教師は来年の2月に母の天理教引き継ぎを理由とし、引退することが決まっている。
3走前の天皇賞・春から乗り替わった武豊騎手。そして、今回の天皇賞・秋……。
「最後の天皇賞は、このコンビで」――。
師の気持ちには、そんな想いがあったのかもしれない。