JRA「幻の秋華賞馬」レイパパレ、チャレンジC(G3)は危険な選択!? エイシンヒカリが沈んだ過去より、不安要素は「勝った場合」か……
17日、大原S(3勝クラス)を制したレイパパレ(牝3歳、栗東・高野友和厩舎)が12月5日のチャレンジC(G3)に向かうことが明らかになった。
デビューから無傷の3連勝で糸魚川特別(2勝クラス)を制したレイパパレ。秋華賞(G1)に登録を行ったが、4/6の抽選を突破することができず、同日に行われた大原Sに出走することとなった。そのレースを余力十分の逃げ切り勝ちで制したことにより、ファンの間では「デアリングタクトとの対決が見たかった」という声が多く上がった。
1800mで行われた大原Sの走破タイムは1分46秒3。同日に開催された秋華賞の勝ち時計が2分0秒6だったため、仮に残り200mを14秒3で走ったとしても優勝できたという見方もできる。もし、秋華賞に出走していたら好勝負必至だったはずだ。
“幻の秋華賞馬”とも呼ばれるレイパパレが重賞初挑戦となるチャレンジCでどのような走りを見せるのか、多くのファンが注目することだろう。
だが、チャレンジCは連勝馬にとって鬼門とも呼べるレースである。
2014年のチャンレンジCはデビューから5連勝中のエイシンヒカリが単勝1.9倍の1番人気に支持された。前走のアイルランドT(OP)を大外に逸走しながらも、圧勝したインパクトが人気を集めた理由だろう。
しかし、レースはエイシンヒカリがこれまでの勝ちパターン同様にハナを奪うも、直線では失速してしまい、まさかの9着。重賞の壁が立ちはだかる結果となった。同じく無敗の連勝馬であるレイパパレも、初重賞の洗礼を受けるかもしれない。
その一方で、直近2年のチャレンジCは連勝馬が勝っていることは見逃せない。
18年は3連勝中のエアウィンザー、19年は4連勝中のロードマイウェイが優勝している。この流れは4連勝中のレイパパレの追い風となりそうだ。
だが、エイシンヒカリよりもこちらの2頭と同じ道を歩む方が危険かもしれない……。
チャレンジCを敗れたエイシンヒカリは翌年5戦4勝の結果を残し、年末には香港C(G1)を制した。それに対して、チャレンジC後のエアウィンザーとロードマイウェイの成績はそれぞれ7戦全敗と3戦全敗。このレースを境に全く勝てなくなってしまったのだ。
「エアウィンザー、ロードマイウェイはともに金鯱賞(G2)、大阪杯(G1)へと進んだという共通点もあります。もし、レイパパレもチャンレンジCを制して同じルートを歩むと心配になりますね。
ただ、ファンの願いはデアリングタクトとの直接対決です。ジャパンC(G1)に出走する3冠牝馬と対決する舞台となれば、牝馬限定重賞というわけにはいきませんから、このジンクスを乗り越えないといけませんね」(競馬記者)
果たして、無敗馬レイパパレは連勝を伸ばし、2年連続で続く悪い流れを断ち切ることができるのだろうか。デアリングタクトと対決する日が実現することを願うばかりだ。