武豊騎手がチャンピオンズC(G1)で「世界的レジェンド」L.デットーリ騎手以来の大記録に挑戦!史上2度目の「二刀流達成」なるか!?
「チャンピオンズCの前身はジャパンCダートというレースで、かつてはジャパンCと共に日本を代表する国際レースの位置づけで2000年に創設されました。当時は東京競馬場のダート2100mで行なわれ、ジャパンCの前日、つまりはJRAで唯一の『土曜日開催のG1』でした。2日連続のG1開催は日本競馬の国際化に向けた大きな目玉の一つだったということです」(競馬記者)
今年こそ外国馬の出走はないが、「ジャパンCダート」として創設された当時は芝のジャパンCと並ぶ、日本を代表する国際レースだった”チャンピンオンズC”。ジャパンCの前日という特殊な日程での開催だっただけに、当時は「2日連続のJRA・G1制覇」という離れ業を達成できる唯一のチャンスだった。
無論、どちらも現役屈指の強豪が国内外から集結するため、決して簡単なことではないが、日本競馬史上で唯一この偉業を達成した騎手がいる。イタリアの伝説的騎手L.デットーリ騎手だ。
舞台は2002年。東京競馬場が改修工事のため、中山競馬場での代替え開催だったジャパンCだ。
初日のジャパンCダートは今と同じ1800mで行なわれ、デットーリ騎手は日本の小島太厩舎からの依頼だったイーグルカフェで優勝。さらにイタリアのファルブラヴで参加した翌日のジャパンCでも、米国のサラファンとの強烈な叩き合いを制して”ダブル制覇”の偉業を成し遂げている。
「日本の競馬史の中で、JRAのG1を2日連続で勝った騎手はデットーリ騎手だけです。それも短期免許ではなく、ジャパンCウィーク限定のスポット参戦でやってのけるのですから、まさに『伝説的な騎手』と述べざるを得ないでしょう。残念なことに現在はチャンピオンズCがジャパンCの翌週に移動したため、2日連続のJRA・G1制覇は物理的に不可能となったので、文字通り”不滅の大記録”となりました。
しかし、ジャパンCとジャパンCダート(チャンピオンズC)の”ダブル制覇”もまたデットーリ騎手しか達成していない偉業。ジャパンCをキタサンブラックで勝ち、アウォーディーでチャンピオンズCに挑む今年の武豊騎手には、史上2人目として名を連ねる十分な可能性があると思います」(同)