JRAレイパパレに「幻の秋華賞馬」黄色信号!? 高野師「ここをクリアできるか」…… デアリングタクトと立場逆転で試される側に

 5日、阪神競馬場ではチャレンジC(G3)が行われる。将来的なG1出走を見据える馬にとって重要な中距離重賞だ。

 このレースで最も注目を集めるのがレイパパレ(牝3、栗東・高野友和厩舎)だろう。1月の京都でデビュー勝ちを決めると、3連勝で秋華賞(G1)にも登録したほどの素質馬である。C.ルメール騎手とのコンビで出走を予定していたが、あえなく除外。代わりに出走した大原S(3勝クラス・芝1800m)を快勝して無敗の4連勝を飾っている。

 特筆すべきはその圧巻のパフォーマンスだ。すんなりハナに立つと、直線に入っても楽な手応えのまま、ノーステッキで後続に2馬身差の大楽勝。1分46秒3の勝ち時計は200mの違いがあるとはいえ、ラスト1Fに14秒3を要しても同日のメイン・秋華賞(G1・芝2000m)の2分0秒6を凌ぐ内容だった。

 そのため、秋華賞でレイパパレを見たかったという声も相次ぎ、一部では「幻の秋華賞馬」と評価も出ていたほど。実際はデアリングタクトが無事に三冠を達成したが、いずれ実現すると見られる2頭の対決は楽しみだ。

 その一方、”現実”の秋華賞馬デアリングタクトはジャパンC(G1)に出走し、敗れたものの、アーモンドアイやコントレイルとった超一流馬と真っ向勝負しての3着に入った。同世代の3歳がエリザベス女王杯(G1)で振るわなかったこともあり、3歳牝馬を侮る評価もあった中で見事な走りを披露したといえる。

 超ハイレベルといわれたジャパンCでデアリングタクトが三冠馬の看板に相応しい走りを見せたことにより、逆に立場が苦しくなりそうなのがレイパパレだ。G1級の素質を感じさせられる走りを披露しているとはいえ、実績で天と地ほどの差があることも事実である。

 最終追い切りを見届けた高野友和調教師は『スポーツ報知』の取材に対し、「ここをクリアできるかで、来年が分かってくる、非常に重要なレースですね」とコメント。師の言うう通り、相手関係が一気に強化されるとはいえG3で連勝がストップするようだと、G1制覇は夢のまた夢となってしまう。

「レイパパレにとってチャレンジCは是が非でも勝ちたいレースです。無敗だからこそ、デアリングタクトに対してライバル視も許されますが、負けてしまえばよくいる期待馬の1頭となってしまいます。

今回、新潟記念(G3)を優勝したブラヴァスが出走を予定しているのはいい物差しになりそうですよ。この馬相手に楽勝するようなら来年も楽しみがあります」(競馬記者)

 レイパパレが前走を楽勝したことにより、デアリングタクトの秋華賞に思わぬ”ケチ”がつくことになった。だが、今度は2頭の立場が逆転する格好となり、レイパパレが力を問われる番といえるだろう。

 無敗のまま三冠牝馬に挑戦状を叩きつけるためにも、直接対決まで負けられない戦いが続く。

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