JRA C.ルメール「上でもやれる」アメリカンシード楽々「5馬身差」の圧勝! 各場ダート戦を席巻するエーピーインディ系に「超・大物」誕生の予感
日本では、ダートレースよりも芝レースが人気。しかし、そんな「ダート」だからこそ美味しい馬券が転がっているのかもしれない。
12日、阪神競馬場で行われたダート戦をシスターミニスター産駒が連勝。3Rの未勝利戦(1200m)、メイショウデージー(8番人気)が単勝63.2倍で勝利すると、次のダート戦6Rの新馬戦(1400m)でも、ジョーミニスター(11番人気)が単勝31.5倍で勝利した。
また、中山8Rの2勝クラス(1200m)でも、単勝37.8倍のショーテンシが13番人気で3着と好走。複勝でも10.3倍をつけたように、各競馬場でシスターミニスター産駒が人気以上の激走を見せている。
芝レースが主体の日本では、日本ダービー(G1)、ジャパンC(G1)、有馬記念(G1)など、誰もが知るような大レースは芝コースで行われる。
しかし、アメリカでは三冠レースなどのビッグレースもダート戦。質は違うものの、国が替われば盛り上がるレースも替わるのだ。
そんなアメリカで、ダート9ハロン戦のブルーグラスS(G1)を勝利したシスターミニスター。アメリカ最大のレースであるブリーダーズカップ・クラシック(G1)を制し、2003年と2006年の北米リーディングサイアーとなったエーピーインディの系統である。
日本ではご承知の通りサンデーサイレンスの系統が栄えており、ディープインパクトにハーツクライ、ステイゴールドやダイワメジャーと多く産駒が存在する。
近年では、サンデーサイレンス系も飽和状態を迎えつつあり、ドゥラメンテ、ロードカナロア、ルーラーシップを筆頭とするキングカメハメハ系。モーリス、エピファネイアを筆頭とするロベルト系が盛り返しつつあるが、ダートではエーピーインディ系の活躍も目立つ。
シニスターミニスターの他にも、カジノドライヴ、パイロ、タピット(Tapit)、マジェスティックウォリアー(Majestic Warrior)など、数多くの産駒が存在。12日、中京10Rの犬山特別(2勝クラス)を圧勝したアメリカンシード(牡3歳、栗東・藤岡健一厩舎)も父はタピットで、2014年から2016年の北米リーディングサイアーだった馬だ。
父タピットといえば、過去にはラニがUAEダービー(G2)を勝利。エーピーインディ系では、インカンテーション、ベストウォーリア、ヴェンジェンス、ヤマニンアンプリメ、キングズガード、エアアルマスなど、日本でも数多くの重賞勝ち馬がいる。
犬山特別を圧勝したアメリカンシードも、勝ちっぷりからは「超・大物」誕生の予感。C.ルメール騎手も「馬込みで砂を被ってもまったく問題なかったし、このクラスでは力上位だった。これなら上でもやれると思う」と手放しで絶賛した。
まだ2勝クラスを勝ち上がったばかりの馬だが、今後は重賞での活躍も大いに期待できそうだ。