JRA戸崎圭太チュウワウィザード「空き巣」成功!? 「2000万馬券」演出で、ウイニングランが“やり辛かった”名牝に続けるか
15日、チャンピオンズC(G1)の勝ち馬チュウワウィザード(牡5歳、栗東・大久保龍志厩舎)は、次走に来年2月のサウジC(G1)を目標にしていることが明らかになった。
今年創設されたサウジCは1着賞金1000万ドル(約10億円)のビッグレース。総賞金も2000万ドルで、6着だったゴールドドリームも60万ドル(約6000万円)を獲得した。チャンピオンズCの勝ち馬には優先出走権が与えられるため、チュウワウィザードにとって挑戦するだけの価値があるレースと言えるだろう。だが、コロナ禍ということもあり、海外渡航が難しい場合はフェブラリーS(G1)に向かう予定ともなっている。
そして気になる鞍上は前走に引き続き、戸崎圭太騎手が抜擢された。
これまでチュウワウィザードの主戦は川田将雅騎手が務めてきたが、今年の帝王賞(G1)はクリソベリルに騎乗するためC.ルメール騎手に乗り替わりとなった。次走のJBCクラシック(G1)もルメール騎手が継続騎乗となったが、チャンピオンズCではカフェファラオの騎乗を選択。これにより、チュウワウィザードの鞍上がぽっかりと空いてしまった。
そこで白羽の矢が立ったのが、2年前に騎乗経験のある戸崎騎手だった。
その期待に応えて、チャンピオンズCを見事に優勝。これまで3戦全敗だったクリソベリルに一矢報いることができた。
「チャンピオンズCは騎手と陣営で打倒クリソベリルの作戦を立てて、それがハマった結果でしたね。JBCクラシックでは前に行ったことで目標にされてしまいましたが、前走は大外から発走となるクリソベリルが前に行ったのを確認して、しっかりとマーク。戸崎騎手の判断が冴えわたる内容でした。これが評価されての継続騎乗のはずです。
戸崎騎手といえば、トップジョッキーが手薄となるG1の裏開催で勝ち星を稼ぐことも珍しくなく、ネットの掲示板や一部のファンには“空き巣”と揶揄されることもありました。ただ、1勝に重きを置くという考え方としては理にかなっています。
今回は裏開催ではなく、主戦級だった川田騎手、ルメール騎手が他馬に騎乗という意味での“空き巣”でチュウワウィザードを獲得したという見方もできますが、両ジョッキーは違う馬を選択したという大義名分がありますからね。運も実力の内と言いますし、結果を出したのは見事しか言いようがありません」(競馬記者)
かつて、戸崎騎手が乗り替わりのチャンスを活かした馬と言えば、ストレイトガールが思い出される。