競馬関係者とマスコミ「関係悪化」の危機!? 騎手会からクレームに事態が発展…… 専門紙と日刊紙の対応に明暗
年末に向けてコロナ感染者が急増しているが、競馬関係者も神経過敏になってきた。
最近では関係者への取材を元にした記事も、”電話取材”の断り書きがされているものが珍しくなくなっている。
その一方、競馬場やトレセンなどの施設については、”条件付き”とはいえ取材が可能な状況ではある。
「トレセン内での処置として、今は調教師部屋、騎手や厩務員の休憩部屋への立ち入りが禁止になっています。これにより新聞記者は暑さ、寒さに関係なくスタンドの前でひたすら取材対象者を待つ形で何とか対応しているのが現状です」(某新聞記者)
ただ、現在の美浦の気温は総じて氷点下ということもあり、少しでも暖を取れるところや風を凌げる場所に人が集まってしまう傾向にあるようだ。
その中で最近になって、ちょっとしたクレームが入ったという。
いわゆる”密”の状態を目にした騎手会の方から改善要請があり、日本騎手クラブ副会長の北村宏司騎手が代表して各社に通達があった。以前にも注意があっただけに、今回はかなり語気を強めた言い方で、場合によっては各社、人数制限を設けるなどの具体的な措置もやむなしとなるかもしれない。
これに対し、専門紙の記者は厩舎とコネクションのある人が代表となって取材をしたり、電話で聞いて担当者に回すなどの処置を取っているため、要はその週のG1に使う有力馬を取材する日刊紙の方へのクレームだったようだ。
「特にアーモンドアイの国枝栄師やフィエールマンの手塚貴久師のような、有力馬を管理している調教師がスタンドに来ると大変です。日刊紙の記者やカメラマンなど、10人以上の人が群がって話を聞こうとするので、周りから見たら異様な光景に写るんです」(同)
この結果には、日刊紙の記者と専門紙の記者の違いもあるのかもしれない。
「日刊紙の記者というのは毎週毎週、同じ人に取材する訳ではないのでコネクションが弱いんです。そのため、1人では中身の濃い話を聞く事ができず、ぶら下がりのような状態での取材になりがちですね。勿論、日刊紙の中にも有能な方はいますが……」(競馬関係者)
専門紙と日刊紙で関係者とのこれまで培ってきたコミュニケーションに差が出てしまったようだ。
コロナ禍の状況ということもあり、いつも以上に人と人との”キズナ”が重視されたということだろうか。