JRA有馬記念(G1)クロノジェネシスに「アーモンドアイ撃沈」効果!? ファン投票1位馬の成績と「シンクス」に注目
27日(日)今年の中央競馬を締めくくる大一番、有馬記念(G1)が開催される。知っての通り、宝塚記念(G1)と同じく出走馬はファン投票から選ばれ、投票の上位10頭は優先出走権が与えられる。
今年はファン投票上位10頭のうち、ジャパンC(G1)に出走したコントレイルとデアリングタクト、引退したアーモンドアイと体調不安で回避したサートゥルナーリアを除く6頭が出走。
今年で65回を数える有馬記念だが、第1回開催時からファン投票は行われており、今年ファン投票1位となったクロノジェネシスは65代目のファン投票1位馬となった。ちなみに65回の歴史の中で、もっとも獲得票数が多かった馬をご存じだろうか。
名だたるスーパーホースが名前を連ねるファン投票1位馬の中で、意外にも今年のクロノジェネシスが歴代最多得票数を獲得している。2位は89年のオグリキャップで、3位は81年のホウヨウボーイと続く。
このファン投票1位馬の取捨は、有馬記念を予想する上でひとつの要素となるわけだが、過去64回で「15-14-7-23」。その他、不出走が4回、出走取消が1回、競走中止が1回で、勝率23.4%、連対率45.3%とまずまずの数字を残している。
ここにとある傾向が見えてくる。「前年のファン投票1位馬が着外に沈んでいる」場合、「翌年のファン投票1位馬が3着までに入ってくる可能性が高い」というものだ。
例外は1959年ハククラマ(12着)→1960年コダマ(6着)→1961年シーザー(4着)、1966年ナスノコトブキ(5着)→1967年スピードシンボリ(4着)→1968年アサカオー(6着)→1969年マーチス(10着)、1978年プレストウコウ(12着)→1979年サクラショウリ(6着)、1995年ヒシアマゾン(5着)→1996年マヤノトップガン(7着)、2001年テイエムオペラオー(5着)→2002年ナリタトップロード(4着)の計5回。
これ以外は不出走年を挟んだ場合でも、ファン投票1位馬が前回出走して着外だった場合、次に出走した年は3着以内に好走している。
近10年でも2007年ウオッカ(11着)→2008年・2009年ウオッカ(不出走)→2010年ブエナビスタ(2着)や2011年ブエナビスタ(11着)→2012年オルフェーヴル(不出走)→2013年オルフェーヴル(1着)、2015年ゴールドシップ(8着)→2016年キタサンブラック(2着)の例がある。
これに従うと前年のファン投票1位馬のアーモンドアイはまさかの9着に沈んでおり、今年のクロノジェネシスは3着内に入る確率が高いと言える。
もうひとつ、得票数の区切りでもクロノジェネシス有利のデータがある。
今年のクロノジェネシスの得票数は約21万票。65回目にして初めて20万票を超える票数を得たのだが、初めて1万票を超えた第3回のカツラシユウホウは不出走だったものの、初めて2万票を超えた第10回のシンザンは1着、初めて10万票を超えた第25回のカツラノハイセイコは2着と好走しており、初めて20万票を超えたクロノジェネシスも期待できるかもしれない。