JRA武豊「最後まで末脚が続くところがいい」6億円アドマイヤビルゴと大阪杯(G1)睨み、川田ヴェロックスと激突!
年が明け、5日からの金杯で2021年の競馬が開幕。最強女王アーモンドアイがターフを去り、有馬記念(G1)を勝ったクロノジェネシス、三冠を達成したコントレイル、デアリングタクトなどが今年の中心となるが、未完の大器たちが下克上へ虎視眈々と爪を研いでいる。
中でも、特にファンから熱い視線を集めているのが、武豊騎手が主戦を務める6億円ホース・アドマイヤビルゴ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。
ここまで5戦4勝、武豊騎手とのコンビに限れば4戦負けなしと底知れない快進撃を続けているアドマイヤビルゴ。今年はG1制覇を目指して真価が問われる一年になるが、始動戦は17日の日経新春杯(G2、中京・芝2200m)になる。
すでに昨年12月11日にノーザンファームしがらきから栗東へ帰厩しており、中間も順調。管理する友道康夫調教師も「数字(馬体重)は変わらなくても、しっかり成長している」と評価。「2000m前後がベストだと思う。先々のレースに向けても、良い結果を出して欲しいですね」と、順調に行けば春の大阪杯(G1)が大目標になるとのことだ。
2017年のセレクトセールで6億2640万円(税込み)で取引され、「6億円ホース」と話題を集めているアドマイヤビルゴ。主戦の武豊騎手も「大きなところを狙える馬」と期待しており、レジェンドジョッキーの2021年古馬は長距離が菊花賞馬のワールドプレミア、中距離がアドマイヤビルゴと、どちらも友道厩舎とのタッグになりそうだ。
「前走のアンドロメダS(L)は、いい勝ち方でした。レース後に武豊騎手が『道中はいい感じだったけど、3コーナー過ぎから芝の掘れている所があって、一瞬手応えが悪くなった』と指摘した通り、勝負所でポジションを下げるアクシデント。最後の直線を迎えた段階では後方でしたが、そこから上がり最速の末脚で突き抜けました。
2着に退けたクラージュゲリエは、一昨年の皐月賞(G1)5着、日本ダービー(G1)6着とクラシックで善戦していた馬。着差はクビ差でしたが、3着以下は2馬身以上突き放していますし、見た目以上に強い内容でした」(競馬記者)
やや乱暴な見立てだが、少なくともサートゥルナーリア(皐月賞)とロジャーバローズ(日本ダービー)が勝った一昨年春のクラシックで掲示板(5着以内)以上のパフォーマンスを見せたアドマイヤビルゴ。
だが、次走の日経新春杯では、さらにもう1つ上のライバルが待っているという。
「クラージュゲリエと同世代のヴェロックス(牡5歳、栗東・中内田充正厩舎)ですね。こちらは皐月賞2着、日本ダービー3着とクラージュゲリエよりも、さらに一枚上。前走の中日新聞杯(G3)を叩かれた上積みもありますし、G1制覇を目指すアドマイヤビルゴにとっても“現在地”を図る上で、いい相手になると思います」(同)
先日放送された『武豊TVII』(フジテレビ系)に出演した武豊騎手は、アドマイヤビルゴについて「馬体重は増えてないけど、数字より大きく感じる馬」「最後まで末脚が続くところがいい」と改めて高評価を与えている。
6億円ホースの名に恥じない飛躍の一年へ。まずは再度クラシックを賑わせた先輩に実力を見せつける。