JRA武豊「兄弟G1制覇」へ絶好のスタート! 昨年を上回る3勝に期待膨らむ「世界的良血馬」カギは馬体の成長か……
武豊騎手が年明け早々から1日3勝と絶好調だ。
2Rのジャスパーゴールドで1着となると、4Rのスコルピウスでも優勝。弟である武幸四郎調教師と、初日から兄弟揃っての勝利となった。さらに武豊騎手は最終レースのリレーションシップでも、1番人気に応える快勝。昨年を上回る勢いで勝ち星を積み上げている。
昨年は初日2勝からのスタートとなった武豊騎手だが、コンスタントに勝ち星を積み上げ1月から13勝の大暴れ。年間では115勝を挙げ、2年連続の年間100勝を達成している。昨年も悪い成績ではなかったが、今年はそれ以上の幸先いいスタートを切ったといえるだろう。
4Rを制したスコルピウスを管理する武幸四郎調教師は、厩舎開業後の管理馬初出走の際も兄の武豊騎手を鞍上に指名。そのレースでも勝利しており、調教師としての初勝利を兄弟コンビで飾っている。
大きな注目が集まる武兄弟のコンビだが、今後も注目される期待馬がいる。武豊騎手が「良血だけに結果を出せて良かったです」と語ったのが、昨年11月に新馬戦を快勝したオンラインドリーム(牡4歳、栗東・武幸四郎厩舎)だ。
同馬の父馬は10~12年にかけて14戦14勝、G1・10勝をあげた怪物・フランケル。母馬のデインドリームも11年の凱旋門賞(仏G1)、翌年のKジョージ6世&QES(英G1)などを勝ち、G1・5勝を記録した世界的な名牝である。
注目を集めた新馬戦は、好スタートから先頭に立つと他馬を引き連れて縦長の展開。直線では持ったままの手応えで後続を引き離した。最後はリュクスフレンドが外から迫ったが1馬身3/4差まで差を詰めるのが精一杯。最後まで馬なりのまま、先頭でゴール板を駆け抜けた。
武豊騎手がレース後「小柄な馬ですが、大きな走りをしてくれました」と話したように418kgと小さな馬体のオンラインドリーム。
「このあと馬体も成長してくれるといいですね」との発言もしており、今後の成長が期待される。次走は16日に中京競馬場で行われる紅梅S(L・芝1400m)を予定しているが、馬体の成長次第では今後大きな注目を集める存在となりそうだ。
弟とのコンビでは昨年7勝するも2着は9回と取りこぼしも多数。G1未勝利に終わった昨年の武豊騎手だが、武幸四郎調教師も開業後のG1勝利は未だない状況である。
お互い幸先のいいスタートを切った2021年。今年は兄弟コンビでのG1制覇に期待したいところだ。