JRA武豊「騎乗見送り」は天啓か!? シンザン記念(G3)の申し子にもたらされた僥倖! 昨年ドン底を味わった「あの騎手」に千載一遇のチャンス
5日、JRA初日となった競馬開催は、中京競馬場で武豊騎手が大暴れ。3勝のロケットスタートを決め、幸先の良い出だしを見せた。
しかし、今週の3日間開催では突発性の腰痛で騎乗を断念。病院では「3日から5日の安静が必要」と診断されたとのことで、騎乗馬は全て別の騎手へ乗り替わりとなった。
■3日間開催での武豊騎手からの乗り替わり(敬称略)
浜中俊 5レース
池添謙一 4レース
ルメール 3レース
川田将雅 3レース
デムーロ 3レース
福永祐一 1レース
吉田隼人 1レース
坂井瑠星 1レース
和田竜二 1レース
藤岡康太 1レース
この乗り替わりにより、最大の恩恵を受けたのが浜中俊騎手だ。
3日間で23レースに騎乗予定だった武豊騎手だが、この内5レースが浜中騎手へと乗り替わり。シンザン記念(G3)で上位人気が予想される、ダディーズビビッドへの騎乗も舞い込む僥倖となった。
しかし、武豊騎手から浜中騎手への乗り替わりといえば、思い出されるのが昨年のキセキだ。京都大賞典(G2)では2着と好走したものの、再び騎乗を任されたジャパンC(G1)では、前半1000m「57.9秒」の大暴走で8着に惨敗。有馬記念(G1)では出遅れて後方からの競馬となり、向正面で捲り上げるも直線で失速し12着と大きく敗れた。
逆に、シリウスSで騎乗停止となったことで、自身からの乗り替わったマジックキャッスルは秋華賞(G1)で2着と健闘。浜中騎手は、年間を通しても38勝とデビュー年の20勝に次ぐワースト2位の記録となりドン底を味わう一年となった。
乗り替わりには良いイメージがない浜中騎手。しかし、ことシンザン記念に関しては事情が異なると記者はいう。
「昨年は散々な成績だった浜中騎手ですが、シンザン記念では過去に驚異的な数字を残しています。元々ここで狙っていた騎手ですが、今年は騎乗がなし……。諦めていましたが、まさかの乗り替わり。武豊騎手の騎乗見送りは残念ですが、まさに天啓としかいいようがないですね」(競馬記者)
確かに、近10年のシンザン記念では9回の騎乗に対し4勝。勝率は4割超え、複勝率は5割を超えており、半分以上で馬券になっているのだ。
■シンザン記念の過去10年成績
浜中俊騎手 4- 0- 1- 4/ 9
(勝率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率)
44.4% 55.6% 554% 166%
回収率も単勝で554%、複勝で166%と、ともに100%を超えており、まさにシンザン記念の申し子。騎乗予定のなかった得意レースへの騎乗は“奇跡”ともいえるのではないだろうか。
一時は年間100勝を超える活躍を見せていたが、その影もすっかり薄くなった浜中騎手。復活に向けては、この千載一遇のチャンスをものにしたいところだ。