JRA C.ルメール「何も課題はない」2戦連続の3馬身差「圧勝」も……牝馬クラシック戦線へ向け「悩ましい存在」
2戦連続の「圧勝」も……。
16日、中京競馬場で行われた紅梅S(L)は、1番人気のソングラインが優勝。C.ルメール騎手が騎乗し、2着のララクリスティーヌに3馬身差をつける快勝となった。
レースは芝1400mの11頭立て。ソングラインは後ろ重心でのスタートとなったが、陣営が「課題であるゲートを五分に出てくれた」と振り返ったように、同馬にとっては悪くない発馬。二の脚は速い馬だけに、一気に2列目まで押し上げた。
直線に入っても手応え十分で、追い始めると残り200m手前では早くも先頭。ソングラインが割った間をララクリスティーヌも追い上げたが、その差は詰まらず最後は流しての圧勝だった。
陣営はレース後「馬群で折り合って運べましたし、収穫のある競馬ができました」とコメント。前進気勢の強い馬ではあるが、気性を上手くコントロールできたことを高く評価しているようだ。
ただ、ルメール騎手でのクラシック参戦は難しいかもしれないと記者は話す。
「未勝利勝ちも強かったですが、今日も完勝でしたね。ルメール騎手も『何も課題はない』と話していたようですし、牝馬クラシック戦線に新たな大物が誕生したのかもしれません。
ただ、紅梅Sの勝ち馬は2016年のシンハライト以降、目立った馬が出ていません。ルメール騎手には阪神JF(G1)で騎乗したサトノレイナスなど有力馬がお手馬に数多くいますし、クラシック戦線での継続騎乗は見られない可能性が高そうですね」(競馬記者)
確かにルメール騎手は、サトノレイナスの他にも先週のフェアリーS(G3)を勝利したファインルージュ。シンザン記念(G3)で敗れはしたものの、その前のアルテミスS(G3)で4戦無敗のソダシに迫ったククナなど数多くの有力馬を抱えている。
ソングラインも有力馬の1頭であることは間違いないだろうが、クラシックでルメール騎手が手綱を握るかとなると微妙なところ。クラシック戦線に挑むことになれば、どのジョッキーとコンビを組むことになるのかも興味深い。
ソングラインの父であるキズナが、マルターズディオサ、フィオリキアリ、アブレイズなど、多くの産駒をクラシックに送り出した昨年。前述のファインルージュもキズナ産駒だけに、今年のクラシックでも多くの産駒を目にすることとなりそうだ。
2戦連続の3馬身差「圧勝」で、ルメール騎手にも大きなインパクトを残したソングライン。騎乗したルメール騎手にとっては、クラシック戦線へ向け「悩ましい存在」となるかもしれない。